青少年赤十字ベトナムメンバーが徳島にやってきました!

 11月18日~23日、青少年赤十字(JRC)国際交流事業でベトナムのJRCメンバー2名が徳島県を訪れました。今年のJRC国際交流事業は「持続可能な未来に向けた青少年赤十字活動」というテーマのもと、「気候変動」と「平和教育」について県内のJRCメンバーとの交流などを通して学びました。

 鳴門教育大学附属幼稚園では、「防災」と「平和」について見つめ直す時間を過ごしました。同幼稚園は日常的に避難訓練を取り入れており、園長先生の「地震が来た!」という一言で、それまで遊びに夢中だった園児たちが一斉に頭を守り、低い姿勢になっていました。その様子を見たベトナムJRCメンバーも地震に備えた体勢をとっていました。

 また、徳島大空襲で焼け残ったブランコの一部を見学し、「ベトナムも戦争によって多くの人が苦しんだ。二度とそのようなことが起きないことを願う。」と平和を心から望んでいました。

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いざという時に備えた日常的な訓練の様子

 続いて、鳴門教育大学附属中学校の「気候変動」の授業に参加しました。地球温暖化が起こる仕組みや対策などについてクイズ形式で学んだほか、お互いの気候変動に対する意見交換を行いました。地球温暖化が進む原因を考えるだけではなく、影響に備える「適応」について意識することの大切さを学びました。

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気候変動クイズの答えを考えるJRCメンバー

 「阿波子育て支援センターあおぞら」では、地域の親子とともに災害時ロープワーク講習に参加。実際にやってみると難しいロープワークですが、災害時はもちろん、日常でも活用できる結び方に真剣な様子で取り組んでいました。

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もやい結びを練習する様子

 石井町浦庄小学校を訪問し、お互いの国の文化やJRC活動についての発表や、レクリエーションで楽しく交流を深めました。また、全校児童による「ふるさと」の合唱は2人を歓迎する温かい思いが伝わり、印象的なひとときだったようです。

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じゃんけん列車を楽しむベトナムメンバー

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浦庄小学校からの歌のプレゼント

 県内の赤十字施設への訪問も行いました。

 徳島赤十字ひのみね医療療育センターでは、加藤園長から施設の概要や役割について説明があった後、施設内を見学しました。また、入所者の皆さんとマスキングテープアートに取り組みました。様々なマスキングテープを組み合わせて、個性豊かなシャボン玉とベトナム国旗の星型ができあがりました。

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園長による施設紹介の様子

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壁一面に色とりどりのシャボン玉が広がりました

 徳島赤十字ひのみね医療療育センター附属乳児院で施設内の設備の見学や子どもたちとの交流を楽しみました。ベトナムメンバーとのお別れの時間が近づくと、寂しくて泣き出してしまう子もいましたが、またいつか会えることを願ってさよならを言いました。

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子どもたちと交流するベトナムメンバー

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乳児院長に折り紙を教えてもらいました

 徳島赤十字病院では、赤十字国際救護員による国際救援活動の講義のほか、救急医療について説明を受けました。ドクターヘリポートやドクターカーの中などを見学し、緊急出動など緊迫した現場を体験しました。

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救急科医師からドクターカーについて説明を受ける様子

 そのほか、ベトナムメンバーは徳島の伝統文化も体験しました。

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阿波おどりを楽しむベトナムメンバー

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藍染め体験の様子

 言葉の壁を超えてJRCメンバーや地域の方、赤十字職員など徳島で出会った人たちとの関わりで得た知見をベトナムでのJRC活動に活かし、活躍してくれることと期待しています。

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板東俘虜収容所の人道的な史実を学びました

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JRCメンバーから防災への取り組みについて
学ぶ様子(富岡西高等学校)