よくあるご質問

日本赤十字社の社会福祉事業や社会福祉施設の歴史について教えてください。

①大正中期~第二次世界対戦
日本赤十字社(以下、日赤)の社会福祉事業は、1919(大正8)年の赤十字社連盟成立時に、平時に取り組むべき重点事項として母子保護事業が定められたことをきっかけに、東京などに産院や児童健康相談所を設置したことから始まりました。
また、1934(昭和9)年には、岩手県内に日赤岩手乳児院を開設し、飢餓や感染症から子どもを守るために、無料保育などの支援活動を行ってきました。

②第二次世界大戦後~昭和中期
第二次世界大戦後の日本は、戦争の惨禍により生活困窮に陥った孤児や身体障がい者らの方がたを救済するため、日本国憲法第25条第1項「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」を基に、「児童福祉法」「身体障害者福祉法」「生活保護法」といった社会福祉に関連する法律が施行されました。
これにより、生活困窮に陥った方がたを救済するための多くの社会福祉施設が設置されることになりました。

日赤は、これらの施設の運営を地方自治体から受託、もしくは独自に施設を開設し、社会福祉施設を運営していくことになりました。

③昭和中期~昭和末期
日赤は1977(昭和52)年に創立100周年を迎え、さらなる事業の推進を図るために、長期計画「行動する赤十字」を策定しました。また、この計画に盛り込まれた特別養護老人ホームの運営に、本格的に取り組み始めました。

④平成~現在
急速な高齢化や核家族化の進行や地域コミュニティーの縮小など、社会情勢が変化していく中で社会福祉事業に対するニーズも変化しています。
日赤は時代のニーズに合わせて、社会的な支援を必要とする方がたが個人の尊厳を持って、その人らしい自立した生活を送れるよう、また、誰もが安心して元気に生活できる社会をつくれるよう、今日もさまざまな社会福祉事業を継続しています。

現在の日赤の社会福祉施設の特色は、どのようなものがありますか?

日赤の事業のスケールや多様な活動主体を生かして、施設ご利用者に必要なケアや地域のつながりを深める活動を実施しています。

①赤十字病院との連携による支援
日赤の社会福祉施設は、赤十字病院などの医療機関と連携し、施設ご利用者一人ひとりのニーズにかなう医療や生活支援を行っています。

②幼児安全法などの講習会の開催
日赤の幼児安全法や健康生活支援などの講習を施設で開催して、施設近隣で暮らす地域の方がたのために、事故や病気の予防法、健康増進の知識などの普及を図っています。

③赤十字ボランティア、青少年赤十字メンバーの協力
日赤の社会福祉施設は、赤十字ボランティアや青少年赤十字メンバーからの協力を得やすいため、多くの方がたがボランティアとして参画しています。ご利用者は、ボランティアの来訪を心から楽しみにしています!

日赤の社会福祉施設のボランティア活動はどのようなものがありますか?

日赤の社会福祉施設の主なボランティア活動の内容は、以下のとおりです。

乳児院
子どもの遊び(話し)相手、散歩などの外出支援、子どもの衣類の整理・裁縫、衣類やシーツの整理交換、施設内の美化活動、行事の準備や補助など

保育所
子どもたちの遊び(話し)相手、行事の準備や補助など

児童養護施設
子どもの遊び相手、散歩などの外出支援、子どもの衣類の整理・裁縫、衣類やシーツの整理交換、行事の準備や補助など

医療型障がい児入所施設
子どもの遊び(話し)相手、子どもの散歩などの外出支援、衣類やシーツの整理交換、食事介助、レクリエーションなどの活動支援、行事の準備や補助など

障がい者支援施設
ご利用者の話し相手、ご利用者の散歩などの外出支援、衣類やシーツの整理交換、レクリエーションなどの活動支援など

視聴覚障がい者情報提供施設・補装具製作施設
レクリエーションやスポーツなどの活動支援、本や雑誌の内容の音・点訳、録音、写本、行事の準備や補助など

特別養護老人ホーム・複合型施設
ご利用者の話し相手、ご利用者の衣類やシーツの整理交換、レクリエーションなどの活動支援、演芸などの披露、行事の準備や補助など