これからの赤十字 vol.2

成田 裕資

組織推進部
社員制度等構造改革推進室
室長

多くの人に参加してもらう仕組みと私たちの意義

赤十字の輪を広げるための取り組みとこれから

多くの方がたの参加によって成り立っている日本赤十字社は、明治10年の博愛社設立以来その基盤を「社員制度」に置いてきました。これは、赤十字の趣旨に賛同し支援したいと赤十字運動に参加してきた方がたを赤十字という運動体の構成要素として位置付けてきたものです。

現在放映中のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公である新島八重さんも当時の正社員として登録されるとともにボランティアの先駆けとなる篤志看護婦として活動していました。

現在、社員募集は5月の赤十字運動月間を中心に全国各地で赤十字奉仕団や町内会・自治会のご協力をいただきながら行っていますが、例えば、都市部にお住まいの若い世代の中には町内会に加入されていない方もいらっしゃいます。

このため、こうした方がたからも参加、協力いただけるように今年からは日赤のホームページから申し込みいただけるような方法を取り入れました。

一方で、現行の社員制度そのものが分かりづらいというご意見を頂戴することもあります。情報化が極端に進んだ今の時代に合った制度に見直して、わかりやすく一人でも多くの方が参加できる仕組みにしていきたいと思っています。

特に、社員にしてもボランティアにしても、日本赤十字社の支援者の多くは中高年層が中心だといわれています。将来の活動を支えていただく若年層にどう効果的にアプローチしていくかが、大きな課題だと思っています。

次の世代へ

日本赤十字社には135年という長きにわたる伝統があります。先人が築き上げてきた制度や仕組みには、変えてしまったら存在意義がなくなってしまうものもあります。こうした伝統は今後も守って伝えていかなければなりません。

一方、こうした組織では、ともすればブランドにあぐらをかき、人は何をやっても信じてくれるだろうという思い込みに浸ってしまい思わぬ過ちを犯すことがあります。
変えてはいけないものは何か、変えなければならないものは何かをしっかり見極めて取り組むことが必要です。

また、日本赤十字社では、多種多彩な事業を展開しています。総合力が発揮できる組織にしていくためには、総合的に判断できる知識と経験を積んだ職員が必要です。ぜひ若いうちにさまざまな施設や部門で経験を積む中で、総合職として要求される能力を身につけてほしいと思います。

そのためにも、まずは、社会人として共通するベーシックな知識やその業界で要求される専門的な知識をしっかりと身につけ、常に改善・改革を意識して行動してほしいと思います。