日赤の病院緊急対応ユニット(ERU)

日赤の最新ERUが世界各国の被災地へ出動準備中!日赤では病院緊急対応ユニット(ERU=Emergency Response Unit)を新たに整備。 初出動に備え、大阪で大規模な展開訓練を実施しました。

クリニックからホスピタルへ機能拡大!手術、分娩、入院患者に対応。

70m×50mという広大な敷地に20基以上ものテントが立ち並ぶ

海外での緊急事態や大規模災害発生に備え、日赤が保有している緊急対応ユニット(ERU)。日赤は、大規模な自然災害などの人道危機が多発する昨今の状況を踏まえ、アジアの赤十字社として初めて、海外に緊急展開できる病院緊急対応ユニット(新型ERU)を整備することを決定しました。
 従来の基礎保健緊急対応ユニットではクリニック(診療所)と同等の日帰り診療を基本としてきましたが、病院緊急対応ユニットには手術室や分娩室、最大で約100床に上るベッドも含まれており、ホスピタル(病院)と同じように入院患者にも対応できるようになっています。つまり設備や規模もクリニックからホスピタルへとレベルアップし、さらに高度な医療を被災地で提供できるようになるのです。
 ホスピタルレベルの医療を提供する病院緊急対応ユニットでは、手術や分娩の際に使用する輸血用血液の保管設備、各種検査を行うラボ、イスラム教などの人々のための礼拝室なども用意。24時間体制で入院患者や急患に対応するべく、被災地でのERU運営のための人員も現地スタッフを含めて最大で約130人へと大幅に増加されます。

気候変動による災害に迅速出動、急ピッチで整備計画を推進中。

テント内には手術に必要な医療設備が整備されている

11月、実際に病院緊急対応ユニットを組み上げる展開訓練を大阪府の高槻赤十字病院グラウンドで実施。これまでに国際救援に参加したことのある赤十字病院の医師や看護師、日赤支部スタッフらが集結しました。また、実際に使用するにあたっては水や電気といったインフラ設備も重要で、一般的な病院の施設管理と同様の作業を行える技師が必要となるため、このテストでは専門的な知識を有する株式会社中部プラントサービス(本社:名古屋市)の協力を得て、電気設備面の徹底的な検証を実施しました。
 豪雨や洪水、熱波など激しい気候変動による災害増加が今後も予測される中、日赤は新型ERUの整備計画を急ピッチで推進中。準備が完了する2021年から派遣が可能になる予定です。

この記事は赤十字NEWS 2019年12月号の掲載内容をオンライン用に編集したものです。
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