世界の赤十字が核兵器廃絶に向けて動く~赤十字会議 in 広島~

核兵器廃絶の実現に向けて、5月15日から5月17日まで、世界24カ国の赤十字・赤新月社と赤十字国際委員会(ICRC)、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)が広島市で一堂に会します。本会議では、2011年に世界の赤十字運動の代表者が集まる国際会議で採択された決議「核兵器廃絶に向けての歩み」を受け、各国政府に対する働きかけや市民社会への啓発活動など、具体的な行動計画の策定を目指します。

日本・オーストラリア・オーストリア・カナダ・ノルウェーの5つの赤十字社が共催し、開会式には広島市の松井一實市長と元国連軍縮問題担当上級代表のセルジオ・ドゥアルテ氏があいさつします。また、2日目のセッションには湯崎英彦広島県知事が基調講演者として登壇します。

会議は広島で開催することの意義を配慮した構成になっており、参加者たちは会議開始前に広島平和記念資料館を訪問し、志賀賢治館長と被ばく者の方からお話を聞きます。核兵器のもたらす人道的影響や被ばくの実相に触れた上で、核兵器の歴史、人体・環境への影響、核兵器の使用を取り巻く多国間枠組みの動き、いざという際の対応能力など、さまざまな視点から核兵器廃絶に向けた取り組みを考えます。是非ご取材ください。

2011年に採択された赤十字の決議はこの2年間に多くの政府、市民社会で声明や宣言に引用されてきました。例えば、今年3月にノルウェーのオスロで開催され、127カ国が参加した「核兵器の人道的影響に関する国際会議」においても、赤十字の決議は多くの政府の賛同を得たところです。

*2011年赤十字代表者会議の決議概要*

核兵器の持つ脅威的な破壊力や、使用された際に人類にもたらす影響を懸念し、米国やロシアなどをはじめとする各国政府は核の不拡散、軍縮に向けた動きを見せている。1996年には国際司法裁判所が、核兵器にも国際人道法の原則や規則が適用されうること、そして兵器の使用は国際人道法の原則や規則に反すると判断している。そのような中、赤十字は1948年以降、赤十字国際会議で核兵器およびその他の大量破壊兵器の廃絶を訴えてきていることを踏まえ、

  1. 核兵器の使用によってもたらされる苦痛や、それに対する十分な人道的援助能力の不在、そして核兵器の使用を防ぐという絶対的な必要性を強調し、
  2. 国際人道法の規則と両立しうるような核兵器の使用が想定できないことを確認し、
  3. 各国政府に対し、兵器が再び使用されることがないよう、また、現存する国際的な義務やコミットメントを基礎とし、完全なる廃絶を実現するための交渉を誠意を持っておこない結論を導くことを求め
  4. 赤十字運動の構成員に対し、「人道外交」の枠組みを活用して、一般市民、科学者、医療従事者、意思決定機関に対し啓発活動を展開し、核兵器に関する人道的問題、国際人道法にかかる問題について、赤十字運動の見解を普及することを決議する。

会議概要

日 時: 平成25年5月15日(水)~5月17日(金)

場 所: グランドプリンスホテル広島(〒734-8543 広島県広島市南区元宇品町23-1)

出席者: 23の各国赤十字社および日本赤十字社、ICRC、IFRCの42人

言 語: 英語(通訳はつきません)

会議プログラム

5月15日(水)

14:00~14:45 開会式(公開)
近衞 忠煇 日本赤十字社 社長、国際赤十字・赤新月社連盟 会長
松井 一實 広島市長
ペーター・マウラー 赤十字国際委員会(ICRC)代表(駐日代表によるメッセージ代読)
セルジオ・ドゥアルテ 元国連軍縮問題担当上級代表
グレッグ・ヴィカリー 赤十字・赤新月常置委員会委員長
15:15~16:30 第1セッション「赤十字決議と世界情勢」
16:30~18:30 特別セッション「広島と長崎の意味を考える」

5月16日(木)

09:00~10:30 第2セッション「核兵器を取り巻く多国間枠組みについて」

11:00~11:30 基調講演 講演者:湯崎英彦広島県知事 (公開)

「広島の平和の取り組みについて」

11:30~12:30 第3セッション「核兵器が人体にもたらす影響について」

14:00~15:00 第4セッション「核兵器が環境にもたらす影響について」

15:00~16:00 第5セッション「核兵器使用時の救援対応能力にかかる情報普及」

16:30~17:30 第6セッション「国際人道法にかかる情報普及」

17:30~18:30 第7セッション 各セッションのまとめ

5月17日(金)

08:30~09:30 第8セッション 赤十字社のネットワーキング

09:30~11:00 第9セッション 行動計画の検討

11:30~12:30 第10セッション2013年代表者会議決議案の検討

12:30~13:00 閉会式

取材をご希望の方は、平成25年5月14日(火)の午後3:00までに、日本赤十字社企画広報室までご連絡ください。

■本件に関する問い合わせ先
日本赤十字社企画広報室(松野、田坂)
電話03-3437-7071