ハイチ大地震から3年:衛生環境を向上させ被災者の健康を支える/駐在員へのインタビューが可能です

西半球で最も貧しい国、ハイチ共和国を襲った大地震から1月12日で3年が経ちます。死者約30万人、被災者230万人という甚大な被害をもたらし、現在も約36万人が避難キャンプ496カ所での生活を強いられています(2012年10月、国際移住機関IOM発表)。また、2010年10月にコレラが全土に蔓延して以来、2012年7月までに約58万人が感染、約7,400人が死亡する深刻な事態となり、不衛生な生活環境のために感染の流行は止まりません。ハイチは、今後も一層の支援が必要な状況には変わりありません。

日本赤十字社は、地震の被災者やコレラ患者を対象とした仮設診療や巡回診療を実施し、2010年7月からは復興に向けて首都から西方約40kmのレオガン市で、保健/給水・衛生事業を行っています。現在でも継続的に4人の駐在員を派遣し、給水所や衛生設備の設置と保健・衛生に関する知識の普及を行い、いのちと健康、尊厳を守る支援活動に取り組んでいます。

大地震から3年となる節目に、現地の状況や支援活動について、駐在員に電話等で取材いただけますのでぜひご検討下さい。

レオガンからの報告:給水・衛生事業 ~藤田 容子~

2011年8月から、地域の衛生活動を担うボランティアの育成や小学校での衛生教育を行っています。UNICEFによると、ハイチ国内の水道普及率は63%、トイレ普及率は17%です。日本赤十字社は、トイレや給水所の建設、増設・修復を行い、普及率向上と施設活用のための啓発活動をしています。幼い頃から「トイレを使わない」「給水所ではなく川の水を利用する」といった習慣があり、環境整備後も課題は山積みです。住民が「健康」について考え、危機意識を持って行動できるよう、日々活動しています。

レオガンからの報告:保健事業 ~池田 載子~

2012年2月から保健事業マネージャーとして事業総括や予算管理を行っています。この事業では保健研修で育成したボランティアが中心となり、健康に関する知識を地域に普及しています。ボランティアが健康教育を行うことで住民からの信頼を得て、地域貢献への自負と責任がやりがいとなっています。住民からボランティアへの健康相談も増加。住民の衛生・健康意識の高まりで、熱帯低気圧イザックによる洪水時もコレラが流行することはありませんでした。蚊帳の使用率も70%以上に。一方、ハイチでは、新生児に早くから離乳食を与えるのがよいと信じられているため、子どもが嘔吐や下痢で脱水になることも。誤った習慣を変えるには、まだまだ時間がかかりそうです。また、赤十字がいなくても地域だけで今の活動を継続できるよう、地域と現地保健省が一体となった体制づくりも模索中です。

復興に向けての保健/給水・衛生事業

日本赤十字社が被災者へ緊急医療支援を行ったレオガン市は、母子保健問題や水が原因とされる感染症が報告されていました。そこで、日本赤十字社は、5万人を対象に保健/給水・衛生事業を実施し、健康状態の改善を目指しています。保健事業では、感染症、家族計画、母子保健などに関する研修を開催し、情報を習得したボランティアがその知識を近隣へ伝え、地域住民の疾病予防や早期治療の手助けをしています。現在500人がボランティアとして活躍し、2014年までに150人を育成する計画です。給水・衛生事業では、93基の給水所と約2,400基のトイレを設置。設備の管理・修理や、衛生知識の普及と手洗いなど衛生改善を促す研修も実施。これまでに、554人のボランティアが育成され、小学校では1,000人もの児童が衛生教育に参加しました。子どもが学んだことを家族へ伝えたり、衛生的な行動をすることで、大人の衛生への関心が高まることが期待できます。地域では、ハイチの人々が中心となり、清掃活動や清潔な水の維持、下痢などの疾病予防活動に励んでいます。

救援金の使途などさらに詳しくはこちら「活動実績ハイチ」もご覧ください。

ハイチのこれからのために。

ハイチの人たちが健康で衛生的に暮らすために必要なこと。それは、みずから学び、考え行動すること。日本赤十字社は、保健と衛生教育、安全な水へのアクセス、衛生的な環境づくりを支えています。

■本件に関するお問い合わせ先
日本赤十字社 企画広報室 松本・鈴木 TEL 03-3437-7071