「昭憲皇太后基金」約890万円を5カ国での支援活動に配分決定

赤十字国際委員会、国際赤十字・赤新月社連盟で構成される昭憲皇太后基金管理合同委員会は、今年度の基金の配分先を決定しました。アゼルバイジャン、メキシコ、セネガル、トリニダード・トバゴ、チュニジアの赤十字社・赤新月社に対し、総額約890万円が配分されます。

同基金は、明治45年(1912年)に、昭憲皇太后(明治天皇の皇后)が国際赤十字に10万円(現在の3億5千万円相当)を寄付されたことから始まり、今年で100周年を迎える国際協力基金です。100周年を迎えるにあたり、天皇皇后両陛下からはご下賜金を賜り、明治神宮と明治神宮崇敬会からは1,000万円が寄付されました。日本赤十字社も毎年、個人・団体から受けたご寄託から、500万円を拠出しています。昨年12月31日時点での基金総額は、約8億7980万円。大正10年の第1回配分から今回までの同基金による配分額は、合計で約11億240万円、これまでに配分を受けた国は158の国と地域に上ります。

第91回 昭憲皇太后基金支援事業

1.アゼルバイジャン赤新月社(ヨーロッパ)

脆弱な家庭の子どもたちの継続的な教育機会の創出 約2,213,000円(25,000スイスフラン)
アゼルバイジャンの中でも貧しいイスマイリ地域は、学校へのアクセスが困難で、多くの子どもたちが初等教育を終えられず、中途で退学しています。アゼルバイジャン赤新月社では、この地域の子どもたちが継続的に教育を受けられるよう、両親に教育の大切さを啓発し、地元当局とも協力して、子どもたちの教育と発展に寄与します。

2.メキシコ赤十字社(中南米)

気候変動によりもたらされる病気の予防 約987,000円(11,147スイスフラン)
メキシコ赤十字社は、学校や地域において、気候変動の影響によりもたらされる心配がある病気や疾患(心臓血管や呼吸、胃腸や皮膚の病気など)の発生と蔓延を予防する事業を行います。

3.セネガル赤十字社(アフリカ)

女性の生活水準の向上 約2,197,000円(24,821スイスフラン)
セネガル赤十字社は、ダカールのゲジャワイ地方で女性のための訓練センターを建設し、最大250名の女性に対し、調理、小規模投資(マイクロファイナンス)事業、いざという時に命を救う救急法などの幅広い技術を教えます。また、性感染症に関する研修コースも開設し、そこで得た知識を、自分たちのコミュニティーでさらに広める指導者となれるような訓練も実施します。

4.トリニダード・トバゴ赤十字社(中南米)

ビデオ会議システムの装備 約1,691,000円(19,108スイスフラン)
トリニダード島とトバゴ島の距離が離れており、情報伝達手段が限られていることから、トリニーダド・トバコ社の事業の調整には困難が生じていました。そこで同社は、ビデオ会議システムを導入することにより、より効率よく、より効果的に事業の推進を図ります。特に、災害時の迅速かつ適切な対応や、公的機関との協力関係を強化・拡大することが狙いです。

5.チュニジア赤新月社(アフリカ)

大学における献血実施のパイロット事業 約1,770,000円(20,000スイスフラン)
若年層への啓発活動を行い、チュニジア赤新月社の血液事業の体制を強化することで、新たな献血者を増やす取組みを行います。また、稀な血液型について、定期的な献血を促す取組みも強化します。

※1スイスフラン=88.5円で換算(平成24年4月10日現在) 合計 約8,858,000円(100,076スイスフラン)

創設100周年を迎えた昭憲皇太后基金

昭憲皇太后

昭憲皇太后

昭憲皇太后基金は、明治45年(1912年)にワシントンにおいて第9回赤十字国際会議が開催された際、昭憲皇太后(明治天皇の皇后)が赤十字の平時事業を奨励する思し召しをもって国際赤十字に10万円(現在の3億5千万円相当)を寄付され、これを基に創設されました。

同基金は皇室をはじめとする日本からの寄付金によって成り立っており、運営と配分は昭憲皇太后基金管理合同委員会(赤十字国際委員会、国際赤十字・赤新月社連盟の代表により構成)によって行われ、毎年、昭憲皇太后のご命日にあたる4月11日に基金の利子を財源として配分が決定、発表されます。これまでの配分は158の国と地域に上り、世界中の災害・感染症などに苦しむ人々の救済や福祉の増進、防災、病気の予防などの活動に充てられてきました。その実績は世界で高く評価され、日本の皇室の、時代を先取りした率先的な人道行為に深い敬意と謝意が寄せられています。

昭憲皇太后基金は、今年(2012年)創設100周年を迎えました。

現在、100周年を記念して下記のとおり「昭憲皇太后と赤十字展」を開催しています。

また、4月11日10時から明治神宮にて昭憲皇太后を御偲びする「昭憲皇太后祭」が開催されます。

昭憲皇太后と赤十字展 ~日本のまごころを世界の人々に~

場所: 明治神宮文化館 宝物展示室
会期: 平成24年5月28日(月)まで
開館時間: 午前9時から午後4時30分まで(入場は閉館の30分前まで)
内容: 昭憲皇太后のお人柄や赤十字の活動がわかる資料の展示
本件に関するお問い合わせ
日本赤十字社 企画広報室 松本、堀口