Vol.5 アンリー・デュナン著『ソルフェリーノの思い出』

アンリー・デュナンは、1859年イタリア統一戦争で4万人を超える死傷者を出した「ソルフェリーノの戦い」によって傷ついた兵士の悲惨な光景を目の当たりにし、負傷者の救護にあたりました。

上:UN SOUVENIR DE SOLFERINO 下:『朔爾弗里諾之紀念』日本語訳版

上:"UN SOUVENIR DE SOLFERINO"
アンリー・デュナン著『ソルフェリーノの思い出』の初版は、スイス・ジュネーブのフィック印刷所から自費出版されました(赤十字情報プラザでは、パリで刊行された第2版を所蔵)。
下:『朔爾弗里諾之紀念』日本語訳版
『ソルフェリーノの思い出』の最初の訳書。1894(明治27)年7月に発行されました。訳者の桃源仙史(本名:寺家村和助<1864-1926>)は、フランス語に堪能な陸軍軍人でした。

1862年11月、デュナンはこのときの体験を『ソルフェリーノの思い出』という本に綴り、負傷兵を救うために平和なときから救護組織を作っておくこと、その活動を国際条約で保証することを提案しました。

この主張が実を結び、1863年、赤十字を各国に作るための赤十字規約ができ、翌年、負傷兵を保護・救済するための国際条約である「ジュネーブ条約」が結ばれ国際赤十字組織が誕生しました。

アンリー・デュナンとソルフェリーノの戦い

アンリー・デュナンとソルフェリーノの戦い(発行:バハマ国)

今年はアンリー・デュナンの没後100年です。

1828年5月8日にスイスのジュネーブ市に生まれたデュナンは、晩年、小村ハイデンの病院で療養生活を送っていましたが、新聞の取材記事がきっかけとなり赤十字創設の功労者として1901年に最初のノーベル平和賞を授与されました。1910年10月30日、82歳で永眠しました