シリア人道危機 ~3回目の春を迎えた人びとに支援を~

シリアでは、3年前の春、大規模な民主化要求運動が発生(「アラブの春」)。政府軍と反政府軍との間で、事実上の内線状態となり現在も衝突の止む兆しが見えず、人びとは日々危険と隣り合わせの生活を強いられています。

現地では、約900万人が基本的な生活を営むために必要な食糧、給水、保健・衛生、医療支援を必要としています。町や村を破壊されたため少しでも安全な場所を求めようと、約650万人が国内避難。そして、約240万人がレバノン、ヨルダン、トルコ、イラク等の近隣諸国で難民生活をおくっています。

赤十字は、負傷者の救援活動、医療活動、食糧支援、生活用品支援、給水、保健・衛生環境の整備等、シリア国内や周辺諸国の難民キャンプで人道支援活動を続けています。

日本の春は桜の咲く希望に満ちた始まりの季節。シリアの人びとも、「アラブの春」から3回目の春を迎えています。困難の中にある人びとのいのちを守り、彼らが希望のある生活を送れるよう赤十字へのご支援をお願いいたします。

シリア人道危機救援基金を募集しています。:受付期間 平成26年9月30日(火)まで

シリアでの活動

少年に酸素吸入で救急処置をするシリア赤新月社のボランティア。現地で入手できる素材を利用し、救護活動を行っています。© IFRC

シリアでの活動2

救援活動に向かうシリア赤新月社の車輌。いつ銃撃されるかわからないという危険性と隣り合わせの中での活動です。© IFRC

シリアでの活動3

ダマスカス近郊での活動。シリア赤新月社ボランティア100人は、1,000人分の食糧を配布し、医療活動を行いました。また100ケースの医薬品・医療資材を搬入しました。© IFRC

シリアでの活動4

救援物資配布の様子。赤十字国際委員会(ICRC)はシリア赤新月社を通して、救援物資をバルゼ市に搬送しています。© IFRC

シリアでの活動5

バルゼ市内。同市はシリア軍および武装グループとの間で休戦協定を結んでおり、近隣地域への物資配布の拠点となっています。© IFRC

シリアでの活動6

医療ワークショップで学ぶシリア赤新月社のボランティア。ワークショップでは、救急処置だけでなく、紛争下の「こころのケア」などについても学びます。© IFRC

レバノンの難民キャンプ

約96万人のシリア難民が避難しているキャンプ。レバノン赤十字社は難民キャンプで食糧、衛生用品、暖房器具、毛布などを配布し、人びとの生活や健康を支えています。© IFRC

レバノンの難民キャンプ2

レバノンの一市民の好意により作られたキャンプ。55世帯が生活しています。賃料、水、電気はすべて無料。レバノン赤十字社は、シャワーとトイレを整備し、また、食糧、衛生用品等の支援も行っています。難民キャンプの多くは賃料が有料で高額、かつ、水や電気の費用もかかるため、無料キャンプの増設が課題となっています。© IFRC

レバノンの難民キャンプ3

キャンプで話を聞くレバノン赤十字社のボランティア。キャンプで生活するお母さんは子どもたちが内戦から受ける心身への影響を心配しています。彼女の娘は内戦の始まったころ生まれました。内戦下で、爆撃から逃げ回り、少しでも安全な場所を求めて避難を繰り返しています。安らぎを見出すことのできない生活を送る子どもたちには、身体だけでなくこころの健康にも十分配慮していくことが必要です。© IFRC

レバノンの難民キャンプ4

銃撃戦で足を撃たれ、一命を取り留めたセフェディンくん(写真右:8歳)。お母さんとセフェディンくんが病院に行っている間に街は爆撃を受け崩壊し、残念ながら、セフェディンくんとお母さん以外の家族がこの爆撃で命を落としました。セフェディンくんは現在、レバノン赤十字社が支援するキャンプで避難してきた近所の人たちと一緒に暮らしています。© IFRC

ヨルダンの難民キャンプ

約60万人のシリア難民が避難しているキャンプ。ヨルダン赤新月社は難民キャンプで食糧、衛生用品、暖房器具、毛布などを配布し、人びとの生活や健康を支えています。支援物資を運んできたヨルダン赤新月社のスタッフが、シリアから避難してきた女性を気遣い、健康状態などについて話を聞いています。© IFRC

ヨルダンの難民キャンプ2

シリアの農村地帯から避難してきた子どもたち。小鳥の世話を通し、自然に囲まれていた内戦前の生活を思い出すことは、子どもたちへの「こころのケア」につながります。ヨルダン赤新月社は子どもだけでなく、大人たちにも心理社会的支援を行っています。© IFRC

ヨルダンの難民キャンプ3

ヨルダン赤新月社が各避難世帯ごとに配布している食料クーポン。クーポンと引き換えにパンとミルクが支給されます。人びとの命と生活を支えるかけがえのないクーポンです。© IFRC

ヨルダンの難民キャンプ4

ヨルダン南部のキャンプ。急増する難民へのキャンプなどの住居が不足しています。そのため、このキャンプはシリア人自ら組み立てました。現在、シリアの2つの村から避難してきた775人が暮らしています。
看板、ビニール袋などのその場で手に入ったものを使用。また、トイレと学校も自分たちで作りました。ヨルダン赤新月社はこのキャンプに生活用品、毛布等を提供しました。© IFRC

ヨルダンの難民キャンプ5

ヨルダン赤新月社による、新生児と女性向けの救援物資の配布。厳しい状況の中で暮らす人びとの声を聞きながら、必要なものを届けられるよう活動を進めています。© IFRC

ヨルダンの難民キャンプ6

アンマン近郊のキャンプに住むムタシャールさん。家族10人で避難。シリアでは羊の売買を行う家畜商で、現在も続けていますが、家族が食べていくのに十分な収入を得られません。子どもたちは学校へ行けず、薬を買うこともできません。
ムタシャールさんは、「早くシリアに帰り、平和に暮らしていけるよう国の再建のために働きたい、そのために世界中のみなさんにも、ぜひ、力を貸してほしい」と語ります。© IFRC

イラクの難民キャンプ

約23万人のシリア難民が避難しているキャンプ。イラク赤新月社は難民キャンプで食糧や生活用品等を配布するほか、人びとの声を聞き、必要とする支援を通じて彼らの健康を支えています。© IFRC

イラクの難民キャンプ2

キャンプに住むワルダ(写真右)ちゃんとジョルダちゃん(写真左)。
二人が住むキャンプは遠く離れており、往復すると1日かかります。そのため、長い時間一緒に遊ぶことはできません。© IFRC

イラクの難民キャンプ3

今日も長い時間をかけて、ワルダちゃんはジョルダちゃんの家に遊びにきました。これまでの辛い経験を共有してきた二人。だからこそ、お喋りや遊んだりすることが、今、何よりも大切な時間です。© IFRC