その他

その他の血液型

血液中の細胞成分(赤血球、白血球、血小板)に存在する血液型の他に、血清蛋白にも、遺伝子変異よる多形(血清型)があります。

ハプトグロビン(Haptoglobin;HP)

ハプトグロビンは、主に肝臓で合成される蛋白で、ヘモグロビンの担体として鉄の喪失を防ぎ、その再利用に重要な役割を果たしています。また、血管内で溶血が起こった時には、HP-Hbの複合体を形成することで、ヘモグロビンによる腎障害を防いでいます。

ハプトグロビンの多形により、輸血において蕁麻疹、アナフィラキシーなどの非溶血性輸血副作用の症例に、抗HP抗体が検出される例があります。

免疫グロブリン(Immunoglobulin;Ig)

免疫グロブリンのうち、IgAの完全欠損やIgA1、IgA2のサブクラスが欠損したヒトは、日本人にも少ないものの認められます。このようなヒトに繰り返し輸血を行った場合、蕁麻疹やアナフィラキシーなどの症状が現れることがあります。

トランスフェリン(Transferrin;TF)

トランスフェリンは鉄を結合しその輸送を担う蛋白の一種です。トランスフェリンは電気泳動によって3つの型に分類され、またそれぞれに亜型が発見されています。

その他

その他の血清型としてα1-アンチトリプシン(PI)型、補体系蛋白、凝固・線溶系蛋白や血漿リポ蛋白等に多形が発見されています。