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震災から2年 中国大地震被災地の今

10/04/28

 日本赤十字社は2008年5月に発生した中国大地震の被災地、四川省・甘粛(かんしゅく)省・陝西(せんせい)省において、計29の学校と39の病院、54のクリニックの再建を支援しています。このうち2010年4月末時点で11の学校と12の病院、3つのクリニックが既に完成しました。また国際赤十字を通じて、四川省の激震地の一つ、徳陽市綿竹地区の1万9,743世帯の住宅再建を支援し、被災者のほとんどは新しい住居で暮らしの再建を始めています。(写真:10年1月 高夫妻の完成した住宅と位坂駐在員)
 以下に、今も現場で復興支援事業を最前線で支える、日赤駐在員からのレポートをお届けします。

■着々と進む復興
2008年5月12日に中国・四川省で発生した中国大地震から2年が経ちます。
多くの被災地では住宅や学校・病院の再建が進み、その復興の早さには目を見張るものがあります。これは当初3年間(2011年末まで)とされた再建事業を2年(2010年末まで)に短縮して実現するという中国政府の方針に合わせ、被災地や、被災地を支援する政府・団体が作業ピッチを早めていることが背景となっています。(写真:10年3月 四川省綿陽市で完成した学校)

 四川省では今年3月に、甘粛省でも4月に日赤が再建を支援している学校第1号完成の竣工式が行われました。陝西省漢中市で再建支援した学校8校、病院9カ所は既に全て完了しています。また国際赤十字を通じて支援した四川省の激震地の一つ、徳陽市綿竹地区の農民住宅再建もほぼ完了し、被災者は安心して暮らせる住環境を取り戻しています。
 ただし、各被災地の中心部の道路は従来以上に拡張整備されているものの、農村部では道路や住宅への水道供給などがまだ途上にあるケースも多く見られます。こうした生活環境や再建施設の周辺整備が今後の課題となっています。

■取り残された地域への支援
 被災地のうち特に被害が大きかった地域(18県)では、中国国内沿海部の省がそれぞれパートナーとなり大規模な再建支援を行っています。しかし、全体の被害規模がやや小さく、パートナー支援がない被災地の多くは、もともと山間部に位置して経済基盤が弱く、地元政府の財政事情も厳しく、再建事業を思うように展開できないのが実情です。(写真:09年11月、未だにテントで勉強。甘粛省天水市)

 特に出稼ぎ労働者が多く住む都市部と農村部の周辺地域や、少数民族が多く住む辺境地区の小さな村にこうした復興の遅れが目立ちます。甘粛省天水市のある小学校では震災から1年半以上経った2009年11月時点でも子ども達はまだテントで勉強していました。また震災で学校が使えなくなり、周囲の老朽施設を仮校舎にしているものの、そこには窓ガラスすらなく寒さに震えながら勉強する子ども達の姿がありました。

 日赤は、震災1周年の昨年5月からこれまでの1年間、こうしたいわゆる「取り残された被災地」に焦点を当て、再建のめどが立たずにいた学校や病院への追加支援を行ってきました。その数は12の学校と8病院、26のクリニックに達します。このうち一部の学校や病院は既に完成、子どもたちや患者さんたちの笑顔と感謝のまなざしに接することができました。

■被災者全員の笑顔を目指して
 とはいえ、日赤の事業地でもまだ工事中の案件が多数残っています。現在進めている再建事業を速やかに完成させ、一日も早く被災者たちに安心できる空間を提供すること、それが私たちに与えられた当面の課題です。
 また、被災者の中には、大規模な山崩れで農地を失った農民や、震災で障害を負って就労機会を失い、生計のめどが立たない人も多くいます。赤十字はこうした社会的弱者への生活支援と就労機会拡大のための支援も始めています。(写真:住宅再建支援の受益者と共に。四川省徳陽市綿竹)

 未曾有の大災害をもたらした中国大地震。復興の光が多くの被災地に差し込む中、その恩恵が全ての人に行き渡り、全ての被災者が笑顔で暮らせる日が来ることを願いつつ、支援の輪を少しでも広げていきたいと考えています。

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