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災害対応から対策へ、地域レベルで続く復興支援

10/04/06

~ アジア大洋州地域を襲った災害から6カ月 ~


 2009年9月末、台風、地震・津波といった自然災害が立て続けにアジア大洋州地域を襲い、特にフィリピン、ベトナム、サモア、インドネシアの4カ国に甚大な被害をもたらしました。900万人が被災したこれらの災害から6カ月が経ちました。

アジア大洋州で発生した災害マップ

(2009年9月にアジア大洋州で発生した災害マップ)

■赤十字による支援

 災害の発生からいち早く活動を開始したのがそれぞれの国の赤十字社です。赤十字ボランティアは台風のように事前に予知できる災害では早期警告を発し、負傷者に必要な医療支援、安全な避難所の設置など、必要な支援を24時間体制で提供しました。
 国際赤十字は4カ国における災害に対して緊急アピールを発出し、支援額は38億円(4,300万スイスフラン)にのぼりました。現在、1年から1年半の事業期間で各国の赤十字社を通じた被災者支援を行っています。
 アジア大洋州地域事務所のアリスタ・ヘンリー首席代表は、「この半年間、新たな大災害が発生し世界中の注目を集めている。しかし、アジア大洋州地域で発生した4つの大きな災害の復興支援はまだ終わっておらず、多くの被災者がまだ困難な状況にあることを忘れてはならない。」と述べています。
 災害は時間の経過と共に人々の記憶から薄れていきますが、赤十字の活動は今も被災者と共にあり、進められています。

被災地のひとつ、ケソン市でパネルを使いながら衛生指導する赤十字ボランティア

■各地で進む赤十字の復興支援

 9月26日にフィリピンを襲った台風16号は、その後ベトナムでも猛威を振るい、2カ国での死者は1,200人、負傷者は1,500人にのぼりました。
 フィリピンでは、劣悪な衛生環境による疾病の発症が懸念されていました。基礎的な衛生講習を受けた381人の赤十字ボランティアは、衛生環境の改善に向けて、手洗いの必要性、衛生的な家庭用水や食物の取り扱いなど、公衆衛生についてわかりやすく被災者に伝えています。これまでに36,000世帯に衛生環境の改善を呼びかけ、目標の45,000世帯まであと一歩となっています。
 また、家を失った被災者に対して行っている住宅支援事業では、水洗トイレを設置した住宅1,900戸を建築しており、清潔で安心して暮らせる住環境を整えています。この住宅支援事業を担うスタッフは日赤から派遣しています。

 ベトナムでも、赤十字は16,000世帯分の救援物資や50万個の浄水剤を配付し、現在も最も脆弱な被災者に対して、住居を修復するための資機材を配付しています。

<写真上>被災地のひとつ、ケソン市でパネルを使いながら衛生指導する赤十字ボランティア ©IFRC

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5,000リットル(250世帯分)の給水タンク

 9月29日、大洋州のサモア諸島沖でマグニチュード8.3の地震が発生し、大洋州津波警報センターは直ちに津波警報を発令しました。3メートルから11メートルの津波はサモア独立国のウポロ島、トンガ、米領サモアを襲い死者は143人、被災者は5,000人以上にのぼりました。
 津波被害により、被災地の水源や水道システムは甚大な被害を受けました。赤十字は2カ所で5,000リットルの給水タンクを設置し、69の地域で安全な水の供給を行い、感染症の予防や衛生環境の改善に努めました。サモアの水道機能が回復しつつあることから、今後は災害で職を失った人々への生計再建に取り組んでいく予定です。
 大洋州の島嶼は、サイクロンや地震などの災害多発地域です。日赤は、サモアをはじめ大洋州の各国赤十字社の災害対応能力を強化するために、災害管理を担当するスタッフをフィジーにある国際赤十字大洋州地域事務所に派遣しています。

<写真上>5,000リットル(250世帯分)の給水タンク ©IFRC

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仮設住宅支援対象者のジャスニさん

 9月30日、インドネシア・スマトラ島西部パダン市沖を震源としてマグニチュード7.6の地震が発生し、死者は1,117人、負傷者は2,902名にのぼりました。
 この地震では18万戸以上の住宅が被災し、住宅の再建が緊急の課題となっています。そこで赤十字では仮設住宅13,500戸の建設を進めています。
震源近くのパダン・パリアマン県に住み、自宅が大きな被害を受けたジャスニさんは、赤十字の仮設住宅支援対象者のひとりです。「まだ建設中だけど、新しい住まいを手に入れることができてうれしい。」と笑顔で話します。
 赤十字ではこれまでに約37,000世帯へ救援物資の配付、800戸の仮設住宅建設、給水や衛生教育などを行いました。また、9月2日にインドネシアの西ジャワで発生した地震被災者に対する救援活動もあわせて実施しています。
 日赤は、これまでに医師・看護師など5人を緊急派遣するとともに、テントや蚊帳、ビニールシートといった救援物資の援助や国際赤十字への資金拠出を通じた支援を行っています。
 今後も日赤は、国際赤十字との連携、調整を図りつつ、仮設住宅の建設などを中心とした支援活動を実施していきます。

<写真上>仮設住宅支援対象者のジャスニさん ©Helena Rea/IFRC

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