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ミャンマーサイクロン: 学校再建事業その2
10/03/03
日本赤十字社では、2008年5月に発生したミャンマーサイクロンの復興支援を行っています。そのうちの1つ、2009年4月に開始した学校再建事業。徐々に校舎も完成してきており、今年6月の新学期に向けて、急ピッチで進められています。前号(2009年44号)でお伝えした学校再建事業のその後を、天田裕子駐在員がお伝えします。
■ 地域の防災強化
ミャンマー赤十字社の学校再建事業は、ピャッポン地区での定礎式(*1)を皮切りに、全84校(*2)の建設が始まりました。各村にある建設管理委員会(村の代表、校長、赤十字職員で構成)の委員を務める代表者たちからは、「毎日現場に行っています」「24時間体制でモニタリング(*3)を行っています」という報告を受けています。また、「この校舎は、村で最も頑丈で立派な建物になります」「小学校を早期に再建したいという村民の希望が叶います」という喜びの声も寄せられています。各村では、校舎建設のモニタリングを実施するだけでなく、校門から新校舎への歩道(雨季に備え、地上0.6メートルの高さに設置)を整備するなど、村と赤十字との協働で進められています。
(写真:ラプタ地区で完成した校舎 ©ミャンマー赤十字社)
(*1) 2009年11月9日実施
(*2) 国際赤十字支援24校、日赤支援60校
(*3) 継続的な監視
日赤が支援するエヤワディ管区1県6地区の中で、最も早く建設が始まったのは、ディディエ地区の5校です。タン・ディ・テ・ゴン・レイ村では、2月下旬に新校舎が完成する見込みです。同村では、サイクロン発生時、1.5メートルの高潮が押し寄せ、71名の村民が犠牲になったほか、多くの家屋や学校も倒壊したため、難を免れた数少ない家屋に、70名以上が身を寄せたこともありました。ミャンマー赤十字社のディディエ拠点事務所長は、「ここは地形的に高潮が発生する確率の高いところなので、床高1.5メートルの新校舎(*4)は、安全で快適な教育環境を子どもたちに提供できます」と笑顔で語ります。現在、机や椅子のない僧院を間借りし、子ども一人当たりの床面積が50平方センチメートルという狭い中で授業を行っている先生たちは、子どもたちが新学期を広々とした新しい校舎で迎えられると、完成を心待ちにしています。
(写真:ディディエ地区に設置した井戸の様子を確認する天田駐在員と村の建設管理委員会メンバー ©ミャンマー赤十字社)
(*4) 先に政府が再建した別の校舎は、床高0.9メートルで洪水時の浸水が懸念されている。
■ モニタリングの実施
学校再建事業では、21名のエンジニアが現場に駐在し、全84校のモニタリングを行っています。設計図通りの建設、使用される建材の品質などを確認すると同時に、村や学校、建設会社からの報告や要請に現場で対応する大切な役割を担っています。ほとんどの建設地は、町から離れた村にあり、ボートでしか訪問することができないため、1日8時間のボート移動に耐えうる体力も必要です。時には、週一度の休日を返上して、建設地を訪問するなど、早期完成に向けて精力的に活動を続けています。
(写真: ミャンマー赤十字社のエンジニアたち ©ミャンマー赤十字社)
~現場で活躍するエンジニアの声~
「以前は首都ネーピードーで働いていましたが、サイクロンで被災し困っている人たちの力になりたいとの思いで、この地にやってきました。着任当初は、不慣れな土地で大変でしたが、今は充実した毎日です」(ヘイ・マ・ソ、チャイラット地区担当)
「先のサイクロンでは、14万人の命が奪われました。私は、エヤワディの出身なので、復興支援に携わることができてうれしく、また光栄に思います。日本の皆さんが支援してくださったおかげです」(モウ・モウ・トゥン、モウラミャインジュン地区担当)