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命をつなぐ食糧支援:ジンバブエ ~HIV・エイズ事業を支援~
09/12/15
アフリカ南部のジンバブエは、10年程前から農業や経済の状況が急激に悪化。さらにHIVの感染が世界最悪レベルに達するなど保健衛生分野も危機的な状況に陥っています。
日本赤十字社は、ジンバブエ赤十字社のHIV・エイズ対策事業を平成15年度から、食糧支援事業を平成20年度から支援。海外たすけあい義援金からも約8,500万円を拠出し、これらの事業を支えています。
■ 必要とされる人に支援を
HIV・エイズ対策として行われているのは予防教育や在宅・訪問看護ケア、孤児支援など。また、患者やその家族などへの食糧支援も実施されています。
国際赤十字・赤新月社連盟(連盟)や国連世界食糧計画(WFP)と連携した取り組みで、日本赤十字社は連盟に事務管理要員として森本真理を派遣しています。
森本駐在員は、「ジンバブエではHIV陽性者・エイズ患者があまりにも多く、病院に入ることができない患者が大勢います。そうした人たちを自宅で診ていくホームベース・ケア(訪問在宅看護)が大切。患者だけでなく、エイズで親を亡くした子どもたちへの支援も欠かせません」と事業の重要性を語ります。
連盟がWFPとともに行う食糧支援は、約20万人分。支援がそれを必要とする人々の手に確実に届いているかを確認するモニタリングに森本駐在員は携わっています。
「配付拠点は96カ所。一カ所平均2,000人分です。地元の赤十字の人が配りますが、私はそこに一緒に立ち会うようにしています」
1回の配付では1カ月分の食糧がまとめて配られます。1人1日2,200キロカロリーの計算でトウモロコシの粉10キロ、豆1.8キロ、食用油1リットル、小麦粉2キロ、コーンと大豆のブレンド3キロの合計18キロ。これが人々の命をつないできたのです。
■「学校に行けない、薬が買えない」― 事業継続を左右する義援金
昨年8月に始まった食糧配付ですが、実は今年9月末で休止になっています。現在、連盟が各国赤十字社に義援金を呼びかけていて、その結果によって今後の事業継続の行方が決まります。
「現地では、学校の授業料が1学期に4ドル必要です。親たちは食糧支援を受けながらなんとかこの4ドルを捻出しているので、支援が途絶えれば授業料どころではなくなってしまいます。1カ月4ドルかかるHIVの薬さえ買えなくなってしまうかもしれません」と森本駐在員は懸念します。
ジンバブエは11月から3月までが雨期。その間は作物の収穫がなく、飢餓も心配されています。最後の食糧配付の際、ある男性のつぶやいた言葉が森本駐在員の耳から離れないといいます。
「私はこれから子どもを置いて南アフリカに出稼ぎに行かなければならない。食糧配付は今日で終わるかもしれないが、あなた方は子どものことを忘れないでほしい」