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復興に向けて動き始めたフィリピン台風災害支援
~現地駐在員からの報告~
09/12/07
今年9月から10月にかけてフィリピンを襲った台風の被害に対し、国際赤十字・赤新月社連盟(以下IFRC:International Federation of Red Cross and Red Crescent Societies)が発表した事業規模14億円の支援要請に応えて、日赤はこれまで900万円相当の救援物資ならびに1,100万円の資金援助を行ってきました。すでに救援物資はフィリピン赤十字社のケソン州、リザル州、ラグナ州の各州支部に到着し、赤十字ボランティアの手によって被災者へ届けられました。
また、11月14日には連盟が実施する住宅支援担当として日赤から松永一(まつなが・はじめ)氏を現地に派遣したところです。松永駐在員からの報告によれば、連続してフィリピンを襲った台風被害により、ルソン島中部から北部にかけて水害だけでなく土砂崩れの被害もあり、被災地は広範囲に渡っているとのことです。
パンガシナン州の土砂崩れ現場
©IFRC
■安心して生活できる環境を
災害の発生から2カ月経った現在、被害調査や衛生指導、救援物資の配付といった緊急救援は終わりつつあり、支援は復興期に移り変わろうとしています。しかしながら、11月末時点でもなお435カ所の避難所があり、そこではおよそ20万人が避難所生活を余儀なくされています。避難所として使われている学校では、授業を再開させるために避難民を別の場所に移動させなければなりません。そのために家族が離れ離れになってしまうケースも発生しています。一日も早く、家族が共に安心して生活できるような環境を整えることが急務となっています。
IFRCの支援計画では今後18カ月間で11万世帯を対象として物資の配付、住宅支援、保健支援、水と衛生、生活再建、災害対策などを実施していく予定です。
■駐在員からの報告
私の担当する住宅支援事業は、今後18カ月で(1)6,500世帯に耐風性を考慮した仮設住宅を建設する、(2)半壊した住宅に対し1万世帯分の修繕用資材を提供し、研修を行う、を目標にしています。仮設住宅は5年から8年間くらい使用することを目処にしているため、給水や衛生施設といった水周りの環境配備も考慮しています。
私たち赤十字は、家を提供するのではなく、家を建てる技術と知識、資材を提供します。住宅支援を受けた人々が生計も立て直すことができるよう、事業の後半には生活再建事業との連携も念頭に入れています。
フィリピンに着任してから今日までは、資材調達のための業者見積もり、フィリピン赤十字社のスタッフと一緒に関係者の会議に出席し、赤十字の活動計画を発表する、建設候補地を視察するなど、住宅支援の準備となる活動を行っています。
先日、パンガシナン州ロザレス市近郊の村に設置された避難テントを視察してきました。非常に簡素なつくりなので、気温の上がる日中はかなり厳しい状況だと感じました。その場所は仮設住宅の建設候補地に挙がっていたのですが、過去の洪水で70cmほど浸水したことがあることが判明したため、現在は、また別の土地を探しているところです。
今後は、試験的にパンガシナン州で、いくつかの住宅建設や修繕用の物資調達をした上で、建設予定地の確保、受益者の選択などを進めていきます。
仮設住宅建設候補地を視察する松永駐在員(右)
©IFRC