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(速報)パキスタン北西部での戦闘激化~232万人を超える国内避難民が発生~
09/05/25
■ 紛争の経緯と被害状況
パキスタンとアフガニスタンの国境近くで昨年8月から続くパキスタン政府軍と武装勢力の戦闘は、5月7日に両者間の和平合意が破棄された後、同国政府軍が掃討作戦を強化したことを受けてさらに激化しています。
国連人道問題調整事務所(UNOCHA)の発表によれば、これまでに登録されている国内避難民は232万1,749人にのぼっています。一方で、人々の多くはできるだけ自宅に近い避難場所を望んでいるため、遠く離れた避難民キャンプではなく、親戚宅や集会所に逃れているとされ、早急な支援が必要とされています。
赤十字国際委員会(ICRC)パキスタン代表部の首席代表であるパスカル・カタットは「最近のパキスタンで、このような短期間にこれだけ多くの被災者が出るのは初めてのことです」と今回の人道危機の大きさについて語っています。
■ 国際赤十字による国内避難民救援活動
パキスタン赤新月社(PRCS)とICRCは昨年8月の国内避難民発生当初より、相互に協力連携しながら、食糧や救援物資の配付、清潔な飲料水の提供、トイレと仮設住宅の設置、医療活動などを実施してきました。
(写真:車の荷台に乗り込んで戦闘から逃れる市民たち。)©REUTERS/Mian Kursheed
主な活動は以下のとおり。
・パキスタン国家災害管理庁(NDMA)からの要請に応え、PRCSはローアーディール、
マラカンド、スワビに国内避難民キャンプを設置。食糧、テント、衛生用品、台所用
品、毛布、プラスチックシート、水タンクなどを配付したほか、医療サービスも提供。ICRCはこうしたキャンプへの財政支援を実施。
・ICRCは、ローアーディールにて基礎保健ユニットを展開し、医薬品なども提供。
・2月18日から4月末まで、ICRCのペシャワール病院へ316人の負傷者を搬送、医療サービスを提供。
また、ICRCは5月13日に激戦地のひとつであるブネールに人道支援機関として初めて許可を得て入域。地域の基幹病院へ医薬品や外科用資機材などを提供し、8,000人以上に食糧を配付しました。
■ 日本赤十字社の対応
ICRCは3月、避難民に対する救援活動を拡充するため予算拡大アピール(支援要請)を発表。日本赤十字社はこのアピールに応え、173,620スイスフラン(約1,500万円)を拠出しました。
さらに、4月2日から、この救援活動の一環で負傷者に対する医療活動を行っている
ICRCのペシャワール病院の運営責任者(Hospital Project Manager)として、小川里美看護師長(京都第二赤十字病院)を一年間の任期で派遣しています。
今後も日本赤十字社では、引き続き現地情勢を注視していきます。