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シリーズ スマトラから2年(その1)
~被災者たちは今~

06/12/22

 2004年12月26日。22万人もの尊い人命を奪った「スマトラ島沖地震・津波災害」からまもなく2年が経過しようとしています。日本赤十字社は、災害発生直後から救援活動を実施し、2005年4月からは、インドネシアとスリランカにおいて、5ヵ年の復興支援に取り組んでおります。今回から3回にわたって日赤が両国の赤十字社や被災した人々とこれまでの取り組みを紹介します。第1回目の今回は、日赤の支援で建設した住宅と入居した住民たちの生活についてご報告します。

 「こんな良い家をもらって夢のようです。以前は、親戚の家を転々としたり、仮住まいの家に住んだりしていましたが、今では落ち着いて、通常の暮らしを取り戻しています」。
 インドネシア・シムルー島の住宅に入居して4ヶ月、クタ・パダン村のサイフジンさんはこう振り返ります。シムルー島には日赤の支援でこれまで、86戸の住宅が完成し、被災者たちが新しい生活をはじめています。引き渡された住宅では、住民が思い思いに壁に色を塗ったり、囲いを作ったりして、工夫を凝らしながら生活しています。
 サイフジンさんのように、津波や地震で家を失った人たちにとっては、家族で安心して暮らせる家を再建することが最も切実な問題でした。現在でもシムルー島では余震が続いていますが、「何よりも、しっかりした建て方で、地震の心配に対しても安心して暮らせる」と住民たちからは喜ばれています。安心して暮らせる家があるからこそ、希望をもって新生活をスタートできると住民たちは笑顔で語ってくれました。インドネシア・アチェ州では、全1,071戸のうち、これまで192戸の住宅が完成しました。残りの住宅についても、2007年9月までに、順次引き渡すこととなっています。

写真上:自ら壁を塗った家とその住民(インドネシア)

入居者への一問一答: シムルー島ボレンガン村 サフワンさん一家(夫婦二人)

Q家をもらって、どのような感想ですか?
A.とても嬉しくて、言葉では言い表せません。自分たちで建て直すことは到底無理でした。家の作りが頑丈なので、住んでいてとても安心できるのが、一番良いところです。

Q. 暮らしで何か変わりましたか?
A.暮らしは落ち着きを取り戻してきました。あと、以前住んでいた仮住まいの家は、野外のトイレでとても汚かったのが、これからはきちんとしたトイレを使えるようになったのが嬉しいです。

Q.仕事は何をしていますか?
A.エビをとっています。副業として、田んぼで米を作ったり、工事の作業員としても生計を立てています。エビは素潜りで、5,6キロ取れる時もありますが、全然取れない時もあります。田んぼでは、いい時には、夫婦二人が年間通じて食べられるくらいの米が取れます。

Q.将来について、どのように考えていますか?
A.将来は、自分のボートを買って、エビをたくさんとり、暮らしをより楽にしたいです。

 一方、スリランカでは、北東部のトリンコマレー県で政府軍とタミル人武装勢力の衝突により治安が脅かされる中、今年9月に62戸の住宅が引き渡されました。長いこと入居を待ち望んだ住民の生活もやっと落ち着きを取り戻しました。日赤やスリランカ赤十字社の要員は、今でも時々住民たちを訪問して、生活の様子を見て回っています。女性たちからは、「自分たちの家やトイレはずっと大切に使っていきたい。そのためにも講習会で適切な管理の方法を教えてほしい」という要望があり、これを近く実現する予定になっています。スリランカでは、現在もトリンコマレーで 301戸の住宅が建設中であり、全部で930戸の住宅再建が進められる予定です。

写真上:裏庭で魚売りを始めた住民(スリランカ)

 住まいは、被災者が健康的で安全な暮らしを確保し、生活を立て直すうえで欠かすことのできないものです。日本赤十字社は、支援対象となっている全ての世帯が入居できる日に向けて、引き続き住宅の再建をすすめていきます。また、住宅だけでなく、生計の回復や保健衛生などコミュニティの課題にも取り組んでいくことにしています。

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