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シリーズ スマトラから2年(その2)
~津波被災地で進む“人づくり”~
06/12/25
日本赤十字社が実施するスマトラ復興支援事業は、被災者生活再建や保健医療衛生、災害対策や被災児童支援など多岐にわたりますが、これらの事業を通じて、日本赤十字社が日本国内で長年携わってきた活動での経験や実績などを活かした「人づくり」が行われています。
■災害看護教育の導入(インドネシア・バンダアチェ)
最大の被災地であるインドネシアのバンダアチェでは、本来被災者の救護にあたるはずの看護師自身も犠牲となりました。地域保健を担いつつ、将来の災害に備えるためには、必要な資質を備えた看護師の養成が急務です。そこで日本赤十字社は、バンダアチェの看護学校4校を対象に、被災で失った教育資機材の提供とあわせて、新たに災害看護教育をカリキュラムに導入するための3ヵ年支援を行っています。
日本赤十字社は、日本国内で看護師養成の草分け的存在として、長年にわたり看護教育に携わってきましたが、なかでも幾多の現場経験に根ざした災害看護にその大きな特色があります。こうしたノウハウを活かして、日本赤十字社の看護大学教員などを現地に派遣し、現地看護学校教員に対する知識・技術の普及、カリキュラムや教材作成の助言・指導などを行っています。
また、看護実習のために僻地の診療所等に移動する際に必要となるマイクロバス2台が整備されたほか、看護図書や教材を提供する支援も行われます。
さらに本年11月には、現地の看護学校教員など10人が来日し、日本赤十字社本社や看護大学等で災害看護や地域関係機関との連携の重要性などを学びました。
写真上:救急法の指導を受ける看護学生
■水上安全法(ライフガード)の普及(スリランカ)
津波をきっかけに、海の安全や水の事故防止に対する人々の意識が高まったスリランカのガンパハ県では、日本赤十字社のノウハウを活用して、スリランカ赤十字社に対して、水上安全法(ライフガード)の講習体系を新たに構築するとともに、活動に必要な資機材を提供する3ヵ年支援が行われています。
日本国内で水上安全法の講習普及に長年の実績を有する日本赤十字社から、これまでのべ7人の指導員を派遣し、スリランカ赤十字社の指導員候補者に対する基礎講習や地域住民への啓発などを行いました。
当初は泳力や救助技術などの面で不安もあった現地指導員候補者たちでしたが、これまで行われた3回の講習では参加者が皆真剣に取り組み、指導にあたった日本赤十字社支部職員も驚くほど上達しました。また、日本人指導者がいない時でも、週1回は集まって水泳の練習を行なうなど、技術の向上に励んでいるということです。
この事業を通じて、平成20年末までに35人の現地指導者を育成するとともに講習教材の整備・作成が行われます。
写真上:海での救助員訓練の様子