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ジャワ島中部地震復興支援事業:雨水貯水槽を建設

07/12/27

建設作業に参加する住民

ジャワ島中部地震(2006年5月27日発生)から1年以上が経過し、日本赤十字社(以下、日赤)は地震で全壊、半壊した公共施設の復旧を中心とした被災地の復興にとどまらず、地域開発を目指した事業も展開しています。その一つが雨水貯水建設事業です。

ジョグジャカルタ州東部に位置するグヌンキドゥル県は水資源が乏しく、とりわけ乾季には自然の貯水池も干上がり、さらに去年の地震による影響で、地震以前は水の供給に問題のなかった地域においても井戸が枯れる等、地域住民にとって生活用水や飲料水などの水の確保が死活問題となっています。
グヌンキドゥル県は山間部に位置し、住民の所得水準が国内平均より低いことに加え、地震以降は民間給水業者から水を購入しており、人々の生活は経済的にさらに厳しくなっています。
 

住民が進める建設作業(ほぼ完成しつつある貯水槽)

日赤は本年8月からインドネシア赤十字社グヌンキドゥル県支部と協力し、渇水対策として雨季の間に降った雨水を有効利用するための雨水貯水槽約300個を、約1,000世帯で利用できるように建設しています。
雨水貯水槽は従来から同地の渇水地域において20年以上にわたり利用されている渇水対策で、建設技術も確立され比較的容易な技術であることに加え、長期にわたり使用に耐えることが実証されています。

右から2番目がスパンティリさん

雨水貯水槽の建設には、ジャワ島固有の相互扶助システム(ゴドンロヨン)を適用し、地域住民が直接建設に参加する形で事業を進めています。
住民が建設技術を習得できること、建設後も住民により維持管理が可能であること、そして住民間の連帯感を強化できる方法であることから、この方法は事業効果の継続性、そして、他の住民への技術の伝播といった点で非常に有効な方法と言えます。
地域住民による建設開始までには、まずインドネシア赤十字社ボランティアによる渇水地域に住む住民の調査が行われ、その調査結果に基づき、雨水貯水槽の建設場所と対象世帯が決定されました。そして、対象住民と実際に作業を行う住民を集め、技術者を迎えての講習会が開催され、その後村人による建設作業へと進みました。

建設作業に参加した地域住民の一人、スパンティリニさん(農民、女性31歳)は7ヵ月の乳児と夫の三人暮らしです。
この事業が始まるまでは、180リットルの水を毎日給水業者から購入していました。2km離れた川は乾季には枯れてしまい、炊事、洗濯のために購入した水を使うことを余儀なくされていました。乳児がいるため、水の使用量は増えます。日赤が雨水貯水槽建設のための資材を提供することを聞き、建設作業に参加することを決めたそうです。
乳児を背負いながら、活き活きとして作業に参加する姿が印象的です。「日赤には感謝の言葉もない」とよろこびを伝えてくれました。

もう一人、作業に参加した地域住民ヌガディオノさん(農民、男性60歳)は、地区の長です。
ヌガディオノさんによると、地区では何回か雨水貯水槽を作りましたが、どれもうまく完成しなかったとのことです。見よう見まねで技術がないままに作ろうとしたからだったそうです。日赤の雨水貯水建設の良い点として、方法が簡単で村の人達だけで建設できることと、資材を無償で提供してくれることの2点をあげてくれました。
今まで独力で雨水貯水槽を建設しようとして失敗しているため、技術を習得したことを大変喜んでいます。「地区でお金が貯まったら自分達でさらに1個建設したい」と意欲を示してくれました。

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