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「ジャワ島中部地震」復興支援事業:身障者の経済的自立を支援

08/07/07

生計を立てるために屋台用三輪自転車の供与を受けたサティマさん

ジャワ島中部地震(2006年5月27日発生)から2年以上が経過し、日本赤十字社(以下、日赤)は復興支援事業として、被災者の中でも特に社会的弱者層の自立を目指した活動を展開しています。その一つが「身障者生業支援事業」です。
以下は、今年5月から現地ジョグジャカルタ州で活動を担当している松永一(まつなが・はじめ)事業調整員の報告です。

日用品販売店を営むスウェスティさん

身障者の自立を支援するために
ジャワ島中部地震では、レンガ造りの家屋が一瞬にして瓦礫と化しました。家屋の下敷きになり、手足や脊髄を損傷して身障者となってしまった人も少なくありません。
地震が起きるまでは自営業で生活の糧を得ていた人も、地震によって仕事に使う設備や道具が壊れ、職を失い、生計をたてられなくなってしまいました。日赤では、こうした身障者の人々が経済的に自立し、生活基盤を確保できるよう、自営業を再開、または新規に開業する人を支援する「身障者生業支援事業」を行っています。
主に屋台業、日用品販売店、バイク・自転車修理業、電気機器修理業、縫製業などを再開または新規開業する人、約300名に対して、仕事に必要な設備や道具を供与していきます。

本人や家族に聞き取り調査をする松永事業調整員(右端)

聞き取り調査で自立の可能性を見極める
この事業ではまず、身障者一人一人やその家族に対して、さまざまな角度から聞き取り調査を行い、自立の可能性を見極めます。この調査活動は有効な支援を行うために、とても重要です。




【聞き取り調査の項目】
・必要な職業資機材
・新たに自営業を始める人に継続する技量があるか、モチベーションがあるか
・自営業を始めるだけの資金源の有無
・家族のサポートが得られるのか
・障害の程度       など

PCサービスを開始したプルワンティさん

自立をめざす気持ちを後押し
このような聞き取り調査をしていると、ときに辛い境遇の中で、苦労を重ねてきた身障者の人々の身の上話を聞くこともあります。
「たった一人の子どもを亡くし、自分は身障者になって、夫から事実上離縁を言われ
て家を出るしかなかった」
「家の再建、自分の治療費がかさみ、かなりの借金を抱えてしまった」
「大学最終年に身障者となり、学費が治療費に消えて休学せざるを得なくなった」
支援の目的は、単にモノを配ることだけではありません。被災者が過去の辛い記憶や自分の置かれている厳しい現実を前に、立ちすくんでしまっているという状況から、「未来に向けて第一歩を踏み出し、生活の糧を得て自立を目指そう」という気持ちになれるよう、後押しをすることにも大きな意味があると感じます。
ひいては、支援に賛同する日本の人々を代表し、日本人である私が直接会って、後押しの気持ちを届けるという役目も果たしているのだと思っています。
「赤い十字のワッペンをぶら下げた日本人から仕事の設備や道具をもらい、自分も頑張って働いた。その結果、生活を立て直すことが出来た」
そんなふうに言ってくれる人が一人でも増えることを願いながら、活動に取り組む毎日です。

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