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ちびっ子“衛生大使”大活躍!(西スマトラ地震:阿部駐在員)

<今回のナビゲーター>
~インドネシアより~
阿部 合歓(あべ ねむ)
西スマトラ地震復興支援事業 駐在員(モニタリング・評価担当)
※2010年6月から約3カ月間駐在中
~石鹸使って お風呂にはいろ 歯磨きするのも わすれずに~
~ごはんの前には 手洗いしよう きれいな両手で いつも元気!~
~ごはんの前には 手洗いしよう きれいな両手で いつも元気!~

カンパチャ村の小学校の子供たち
元気いっぱいの歌声を披露してくれたのは、インドネシア西スマトラ州にある小学校の子供たちです。同州パダン沖を震源とするマグニチュード7.6の地震が起こったのは、2009年9月30日のことでした。以来、日本赤十字社を含む国際赤十字は、インドネシア赤十字社を通じて、およそ14万世帯に上る被災者への仮設住宅支援を行ってきました。同時に行われているのが、地震で壊れた井戸やトイレの修理・建設、精神的トラウマからのリハビリ活動、そして小学生と村の住民に対する衛生促進活動です。冒頭の歌は小学校での衛生促進活動の中で、子供たちが新しく覚えて歌ってくれたものでした。
この小学校は、州都パダン市から車でおよそ2時間かかるアガム県の中心から、さらに山道を通って1時間半のカンパチャ村にあります。途中、地震で崩れかかった山肌や赤十字の支援で建てられた仮設住宅を目にしながら山道を進みます。雨の中をバイクで先導してくれるのは、インドネシア赤十字社のボランティア、フィドリさんとリドワン君。二人とも高校を卒業したばかりですが、地震復興支援をきっかけに赤十字の活動に加わりました。衛生促進活動トレーニングを受けた今では、衛生ボランティアとして地域の学校を訪問する毎日を送っています。「子供たちが、手洗いの必要性や下痢の理由を正しく答えられると、やりがいを感じます。次はいつ来てくれるの?とたずねられると、とても嬉しい」とフィドリさん。「子供たちは友達のボランティアと仲良くなって、僕が行っても彼のことばかり聞くんだ」ちょっと不満顔のリドワン君。西スマトラでは彼らのようなボランティア約400名が地域復興のために活動しています。

みんなで手洗いの練習!
私たちの到着を待ち構えていたのは、全児童146人の中から「衛生大使」として選ばれた10人を含めた約20人の子供たち。放課後の衛生促進クラスは、歌あり、クイズあり、ゲームありで大盛況です。子供たちにはお菓子とジュースが振舞われるのですが、お菓子の外袋を窓の外へ思わず“ぽいっ”。「ごみはどうするんだっけ?」というフィドリさんの声に、恥ずかしそうに外へ拾いにいく一幕も見られました。
「この活動を始めてから、子供たちは自分の身だしなみに気をつけ、手を洗わない、歯を磨かないことを恥ずかしく感じるようになったようです。でも知ってはいても、家にお金がなくてトイレがない、だから実際にはトイレを使うことができない子供たちはたくさんいます」ボランティアにとっては悩ましい現実です。活動が成果を上げるまでには時間がかかることも事実。例えばこの地域には、テレビがあってもトイレはないという家庭も多いのですが、人々のものの見方や考え方を、より深い理解によって変えていくことが、衛生促進活動のねらいでもあります。
楽しみながら衛生についての知識を身につける子供たちと、そんな子供たちと触れ合いながら、自分自身も新しい経験を積み重ねていく若い赤十字ボランティア。地域の将来を担う彼らの成長は、これからもとても楽しみです。