原子力災害における日赤の救護活動を行う際の累積被ばく線量について

日本赤十字社(以下、「日赤」)は、東日本大震災の教訓を踏まえてこの5月に「原子力災害における救護活動マニュアル」を作成し、警戒区域外で活動する一般の災害救護に携わる救護班に許容される累積被ばく線量を1ミリシーベルトとしました。

作成に当たっては、国際放射線防護委員会(ICRP)が一般市民に対する1年間の線量限度として勧告している1ミリシーベルトを準拠することとしました。

福島県で帰還困難区域に設定されている地域(年間50ミリシーベルト超、平均毎時9.5マイクロシーベルトを超える空間線量)で、救護班が1日24時間4日間活動し続けた場合でも、その累積被ばく線量は0.912ミリシーベルト。

マニュアルの基準は、1週間以内を活動期間としている救護班(全国で495班あり、交代で活動を行います。)としては、かなり高い空間線量率の地域であっても活動できることを意味します。

今回、日赤は救護団体として初めて、原子力災害での救護活動基準を提示いたしましたが、このような活動は、現場で活動する全ての団体の統一した基準のもとで行われるべきものと考えます。

―方で、原子力発電所事故現場やその近辺での医療活動にはどう取り組むべきかという大きな課題が残ります。この課題は、日赤だけで解決できるものではありませんので、今後、政府や関係機関ともさらに議論を重ね、必要に応じて日赤の救護活動基準を見直していくことも考えています。

今回作成した基準をたたき台として、今後の原子力災害における医療救護活動のあり方への活発な議論につながることを願っています。

なお、原子力災害における詳しい救護活動基準については、こちらをご参照ください。