(速報4)フィリピン中部台風 ~被災地での赤十字の活動~

13日に成田空港よりマニラに向かう保健医療チーム第一班。中央がチームリーダーの大津医師

13日に成田空港よりマニラに向かう保健医療チーム第一班。中央がチームリーダーの大津医師

フィリピン中部を直撃した台風30号(英語名:Haiyan)の被災者を救うための支援活動が展開されていますが、被災地はアクセスが悪く、いまだに多くの人びとが食糧、水、医療の支援を待っています。

また、被災者の健康状態の悪化や栄養不足、感染症のまん延が懸念されます。

赤十字の活動状況

救援物資をトラックに積み込むフィリピン赤十字社のボランティア

救援物資をトラックに積み込むフィリピン赤十字社のボランティア

国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)の現地調査・調整チーム(FACT:Field Assessment and Coordination Team)の報告によると、サマール島、レイテ島、セブ島北部、パライ島のイロイロ、カピズ、アクラン、パラワン島での被害が大きい模様です。

フィリピン政府が11日に非常事態宣言を発令したことから、対策の指揮は地元行政から政府に移され、同国保健省も医療チームを派遣しています。

フィリピン赤十字社は捜索活動と応急手当、安否調査を実施するとともに、各支部がボランティアらとともに救援物資の準備と配送を行い、避難所で温かい食事を提供しています。また、救急車、給水車、救援物資の輸送車を含む25台の車両がレイテ島タクロバンに向かっています。

ロジスティクス(物流)を支援するイギリス赤十字社は、セブ島にロジスティクスセンターを立ち上げて物資の受け入れを開始しました。IT通信を支援するアメリカ赤十字社とデンマーク赤十字社もセブ島に到着し、ロジスティクスセンター内でのIT通信機器のセットアップを開始しました。

日本赤十字社の基礎保健ERU(保健医療)チームの第一班は、明日セブ島に入り現地調査を行う予定です。

被災地からの声

セブ島ボゴ ©Jarkko Mikkonen, Finnish Red Cross

セブ島ボゴ ©Jarkko Mikkonen, Finnish Red Cross

フィリピンは毎年30件を超える台風に見舞われており、台風に慣れていないわけではありません。

しかし、今回の台風はこれまでにない被害をもたらし、町は荒廃しています。なぎ倒された木々や木にぶら下がるばらばらになったトタン屋根が、今回の強風と高潮の恐ろしさを物語っています。

台風による被害を受けたセブ島の家屋

台風による被害を受けたセブ島の家屋 ©Jarkko Mikkonen, Finnish Red Cross

セブ島のダーングバンタヤン村は地元行政・チャリティー団体・企業から、ビニールシート、水、食料の救援物資を受け取りました。

病院や避難所に水と食料を配付していたフィリピン赤十字社も、今週中に水と食料を送る予定です。

市長のギルバート・アラビスさんは、この地区の避難所30カ所の1つであるダーングバンタヤンタウンハウスでの援助を調整しています。

「9000人はこの地区に避難しましたが、10人近くが亡くなりました」とアラビスさんは言います。そして、次に大雨に見舞われた際に人びとが自分の家を守ることができるかを心配しています。

今回の台風以来、安心して寝られた晩はありません。倒壊した家屋や救援物資の配付、病気のまん延など心配は尽きません。下痢や呼吸器感染症は、きれいな水が不足している仮設住宅で急速に広がる可能性があります。

「これまで人びとは落ち着いており、私も救援物資は皆さんに届く分だけあると説得しています。水、ブルーシート、医薬品、食料が必要です」とアラビスさんは話しました。

安否調査

中立機関としてフィリピンの紛争地域における活動を長年行ってきた赤十字国際委員会(ICRC)は、安否調査の専門要員をフィリピン赤十字社に派遣しました。

日本赤十字社には、受付開始から10件のお問い合わせがあり(本日午後5時現在)、そのうち6件はご依頼主により安全が確認されました。

お問い合わせ方法はこちらをご覧ください。