(速報4)フィリピン南部台風~日赤医療チーム1月3日より診療活動開始~

昨年12月21日に日本を出発した日本赤十字社(以下、日赤)の医療チーム(基礎保健緊急対応チーム)は、現地到着から1週間後の1月3日、フィリピン・ミンダナオ島東部の東ダバオ州バガンガに、仮設診療所「ベーシック・ヘルスケア・ユニット(Basic Health Care Unit(BHU))」を開設し、被災者への本格的な診療活動を開始しました。BHUは現地のフィリピン赤十字社と赤十字国際委員会(ICRC)と共同で運営されます。

本日までに診療所を訪れた患者は662人。台風で家や畑を失い、厳しい環境下に置かれた被災者のいのちと健康を守ることを目的に、被災した現地の病院や医療機関に代わって、保健医療サービスを無料で提供しています。

一人ひとりの被災者へ寄り添う日赤医療チーム

初日の一番初めにやってきた患者を診察するグラーク医師 ©H.Makabe/ICRC

チームリーダーの伊藤看護師と新居技士が先陣を切って被災地入りしたのは年の瀬も迫った12月25日。悪天候の中での診療所の設営作業でしたが、1週間余りで診療開始にこぎ着けたのは「地元の大工さんたちの頑張りのおかげ」と伊藤看護師らは声を揃えます。

工事の現場監督役を担った新居技士は「雨風でテントが倒れ、機材が壊れたことも。現地の人の力は必要不可欠。頼りになります」と感謝を口にします。

そして1月3日、年内に現地入りした苫米地看護師と小林看護師、ドイツ赤十字社(以下、ドイツ赤)の医師、ノルウェー赤十字社の看護師、カナダ赤十字社の助産師が加わり、7人体制のチームに現地スタッフ24人で始動しました。

通訳を介して薬の飲み方をていねいに説明する苫米地看護師 ©H.Makabe/ICRC

仮設診療所は、受付兼待合室、診察室、24時間制の経過観察室、産科小児科専用室、こころのケア専用室の5つのテントで構成されています。

伝染病の拡大を懸念して態勢を整えていますが、現時点では軽度の下痢症はあっても、重篤なケースはありません。

今回ドイツ赤から派遣されているグラーク医師は「風邪で来る人が多い。被災者は夜寝るときに体に掛けるものがなく、一家で風邪をひいてしまっています」と指摘します。

台風後は物価が上がり、生活も苦しくなりました。生活の糧である農作物が被害を受けたため、収入が途絶えた家庭の中では、「死んだほうがまし」といった会話が交わされることも。

グラーク医師は「多くがストレスやトラウマを抱えていて、悲しみにくれる人、食欲不振や頭痛などに悩む人、うつ状態に近い人もやってきます」と語ります。3日間でこころのケアを必要とした患者は10人。今後も診療所を訪れる患者に寄り添い、会話を通じてこころのケアを行っていくこともチームに課せられた重要な役割です。

次なる課題は妊産婦のケア

開設初日に仮設診療所を訪れたバガンガの行政官ナザレーノ女史は、「バガンガの人びとは台風の後、肺炎や高熱、下痢などでとても苦しんでいます。赤十字の仮設診療所は私たちのこころの支えです」と、被災者へ届けられる医療支援に胸を熱くしました。

被災地での医療ニーズに応えるため、伊藤看護師は、「健康管理意識の高い皆さんですが、妊婦の定期健診という習慣はないようです。妊婦さんにも診療所へ来てもらい、安全な分娩の指導ができればいいなと思っています」と新たな抱負を語ります。

海外救援金 ~ご協力のお願い~

日赤は、被災地での救援活動に役立てるため、救援金を募集しております。

皆さまの温かいご支援をお待ちしています。

郵便振替口座から

救援金窓口: 郵便局・ゆうちょ銀行
口座番号: 00110-2-5606
口座名義: 日本赤十字社
受付期間: 平成24年12月19日(水)~ 平成25年3月18日(月)
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担当窓口

日本赤十字社 組織推進部 海外救援金担当

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