(速報)ハリケーン・サンディ~カリブ海、米東海岸地域で拡大する被害~

先週、カリブ海を縦断して大西洋を北上した大型のハリケーン・サンディは、カリブ海沿岸諸国を通過し、温帯低気圧に変わって現地時間10月29日20時ごろアメリカ北東部に上陸しました。

このサンディがもたらした激しい暴風雨の影響で、カリブ海沿岸部に位置するハイチ、キューバ、ジャマイカ、ドミニカ共和国からアメリカ、カナダにかけて、広範囲にわたり深刻な被害が出ています。

道路の冠水や建物の倒壊、土砂崩れなどにより、これまでに合計約150人が命を落としていると報道されているほか、多くの人びとが避難生活を強いられています。また、暴風雨と停電の影響により、鉄道や水道などが寸断され、電話、インターネット、テレビが利用できなくなるなど、ライフラインや情報インフラにも大規模な被害が及んでいます。

被災国は被害の全体規模の把握を急ぐとともに、混乱した状況下で懸命な救援活動を行っています。

各国の被害状況(11月1日時点)と赤十字の動き

ハイチ

  • 死者54人、避難者12,947人、被災世帯1万8000世帯、全壊・損壊家屋1万4000戸
  • ハイチ赤十字社は国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)と連携して衛生キットや浄水タブレットを配付し、水害を受けた地域でのコレラ予防や、2010年のハイチ地震被災者が生活を送る避難民キャンプでの支援活動を展開しています。

キューバ

  • 死者11人、避難者1万4349人、損壊家屋1万7300戸
  • 病院や保健センターなどの医療施設は、被害を受けながらも医療活動を続けています。キューバ赤十字社はボランティア2000人を動員し、救助活動や救援物資の配付、避難所での応急処置にあたっています。
    連盟は、現地の救援活動を支援するため、約4億6000万円の緊急支援を国際社会に要請しました。

ジャマイカ

  • 死者1人、避難者1900人、被災世帯3600世帯
  • 多くの病院や保健センター、学校、農耕地に深刻な被害が出ています。特に、暴風雨により農作物が甚大な被害を受け、3万1000世帯の農家に影響を及ぼしています。ジャマイカ赤十字社は、約300人のスタッフを動員し救援物資や食糧の配付を行っています。
    連盟は、現地での救援活動を支援するため、約1億400万円の緊急支援を国際社会に要請しました。

ドミニカ共和国

  • 死者2人
  • 被害を受けた地域のうち、63地区はいまだ孤立状態にあるためヘリコプターでの救助活動が行われています。ドミニカ赤十字社は、被害の深刻な地域や避難所で給水タンクの設置やこころのケア活動を開始しています。

アメリカ

  • 死者90人
  • サンディが上陸した10月29日、アメリカ北東部では1万1000人もがアメリカ赤十字社が設置した250カ所の避難所で一夜を過ごしました。ニューヨーク州やニュージャージー州では洪水被害が深刻で、今も約600万世帯が停電しているとみられています。
    アメリカ赤十字社は、温かい食事や水の提供などを通じて被災者への支援を行うほか、連絡が取れない家族の安否の確認ができるように「ファミリーリンクサービス」を開始しています。

日本赤十字社の対応

日本赤十字社は、連盟による国際支援要請を受けて、キューバ赤十字社、ジャマイカ赤十字社の救援活動を支援するため資金援助を実施します。

また、そのほかの被災国についても現地との連絡を密にし、支援が要請された際には迅速に資金援助などの対応が取れるように準備しています。