(速報2)リビア情勢 ~増大する医療ニーズへの対応と避難民への支援~

2月中旬に始まった政府と反体制勢力の衝突は、現在も首都トリポリを中心に各地で続いています。反体制勢力が主要都市を占拠し、比較的情勢が安定しているリビア東部に対し、政府軍が掌握している首都のトリポリとリビア西部では現在も激しい戦闘が繰り広げられており、さらなる犠牲者の増加が懸念されます。

リビア東部の都市ベンガジでは、地元の医師団によれば死者は256人、負傷者は約2000人に上り、また、これまで市内の医療機関を支えていた多くの海外からの看護師が今回の混乱で帰国してしまったため、看護師が不足しているとこのことです。

隣国に逃れる人は増え続けており、国連難民高等弁務官事務所によると、2月27日までに隣国のチュニジアやエジプトに逃れた人は約11万人に上ります。多くはチュニジア、エジプト出身者ですが、リビアや東南アジア、またイラクやパレスチナなどの紛争地帯の出身者も含まれ、両国国境では避難した人びとの受け入れに追われています。

リビアでの医療救援活動

リビアに向けて緊急輸送される救援物資 ©ICRC/T. Gassmann

国際赤十字はリビアの深刻な状況を受けて、2月25日に国際社会に対して暫定緊急支援要請を発出。

リビア国内で増え続ける武力衝突による犠牲者と隣国に逃れた人びと計3万人を支援するため、約5億2700万円相当(600万スイスフラン)の緊急支援を決定しました。

リビア赤新月社はベンガジ市内に応急処置センターを設け、ボランティア50人とともに負傷者の手当てにあたり、医療機関に血液の供給を行っていますが、増え続ける医療ニーズに対応するため、国際赤十字を通じて医療チームおよび医薬品の支援要請を出しました。

国際赤十字はチャーター機2機により約2000人分の医薬品を緊急輸送したほか、ノルウェー、ドイツ、フィンランドの赤十字社の3つの医療チームを派遣。ノルウェーチームは既にエジプトから陸路でリビア東部のベンガジに入り、ベンガジの病院で活動を開始しています。

一方、チュニジア側で待機中のチームは、リビア西部の治安状況が許し次第、陸路で首都のトリポリに向かう予定です。各医療チームは外科医2人、看護師2人に、麻酔医1人を含む専門家からなり、現地の医療機関とともに負傷者の手当てにあたります。

エジプト・チュニジアでの難民受入れ支援

チュニジアに到着した人びと ©IFRC/Joe Lowry

赤十字は、隣国のチュニジアやエジプトで増え続ける避難民の受け入れ支援も行っています。

チュニジアでは、チュニジア赤新月社が他の国際機関と協調し、リビアからの避難民1000人を受け入れるための避難所の設営を進めています。

また、国境付近では、チュニジア赤新月社のボランティアが逃れてきた人びとへの食糧や水の提供を行っているほか、医師による応急処置も行っています。

エジプトではエジプト赤新月社が、行政が運営する2つの避難民キャンプで食糧や水、こころのケアなどを提供しています。このほか、両国赤新月社は国境付近で、家族とまだ連絡がとれていない人びとに対し、携帯電話を通じて安否を知らせるサービスも行っています。

国際赤十字は両国赤新月社の難民受入れを支援するため、国際赤十字の災害救援緊急基金から約520万円を拠出し、当面1000人への救援物資や応急処置の提供を行います。また、今後見込まれるさまざまな現地のニーズの調査のための専門チームの派遣も予定しています。

日本赤十字社の対応

日本赤十字社は、赤十字が行うリビア国内の被災者と隣国のチュニジアやエジプトに逃れた人びとへの救援活動に対して、約350万円の資金援助を行います。

また、これら被災者救援活動のために、3月2日から救援金の受け付けを開始します。

皆さまのご協力をお願いいたします。

救援金窓口:郵便局・ゆうちょ銀行

口座番号:00110-2-5606

口座名義:日本赤十字社

受付期間:平成23年3月2日(水)~平成23年3月31日(木)

  • ※振込用紙の通信欄に「中近東人道危機」と明記してください。
  • ※郵便局窓口での取り扱いの場合、振替手数料は免除されます。
  • ※受領証をご希望される方は、振替用紙の通信欄に「受領証希望」と明記の上、お名前、ご住所、お電話番号を記載してください。

担当窓口

日本赤十字社 組織推進部 海外救援金担当

TEL:03-3437-7081 FAX:03-3432-5507

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