(速報)タイ・カンボジア衝突:赤十字は避難民を支援

世界遺産に登録されているプレアビヒア遺跡周辺の領有権を巡り、タイとカンボジアの国境地帯で2月4日から軍事衝突が続いています。

交戦により民間人を含む6人が死亡、28人が負傷し、2万5000人が影響を受けています。

国連安全保障理事会は2月14日に会合を開き、今回の交戦に対して抑制を求める表明を採択しましたが、両国はいまだに緊張状態にあります。

迅速に対応する2カ国の赤十字社

救援物資の受取を待つ避難民 ©カンボジア赤十字社

救援物資の受取を待つ避難民 ©カンボジア赤十字社

タイ赤十字社とカンボジア赤十字社はそれぞれの国の災害対応計画に沿い、即座に被害調査を開始し、地元政府と連携しながら避難民に対する救援活動を実施しています。

タイではシーサケート県、ウボンラチャタニ県、スリン県の32カ所で3866世帯が、カンボジアではプレアビヒア州内の3カ所で3000世帯が避難状態にあります。

両国の赤十字社は保健サービスの提供や食糧、飲料水、毛布、蚊帳、ビニールシートなどの救援物資を配付するほか、タイでは毎日7500食分の温かい食事を避難民に提供、カンボジアでは給水・衛生支援も行っています。

日ごろの備えが生み出す効果

救援物資の仕分けをする赤十字ボランティア ©カンボジア赤十字社

救援物資の仕分けをする赤十字ボランティア ©カンボジア赤十字社

国際赤十字はバンコクやプノンペンにある事務所から給水や保健分野の専門家を派遣し、両国の赤十字社の活動を全面的に支えています。

避難所を訪れた国際赤十字スタッフは、両社が非常によく組織され、赤十字として緊急事態にどのような役割を果たすべきなのかを十分に理解していることを確認しました。

地域とのかかわりや資機材や人材の投入、避難所運営などのノウハウは、支援の必要性が出てから得られるものではなく、日ごろから研修や訓練を行うなどの備えがあってはじめて、効率的、効果的な救援活動が可能となります。

タイでは炊き出しによる温かい食事を提供

タイでは炊き出しによる温かい食事を提供 ©タイ赤十字社

両社はこのような災害対策事業に過去数年間にわたり力を注いできたことから、今回の事態に十分に対応する能力を有することができました。

国際社会は平和的な解決に向けて、最善を尽くしています。万が一、事態が悪化した時には、赤十字の活動理念に基づいて人道支援ができるよう、国際赤十字は両国の赤十字社と定期的な会合を開き、連絡を密に取り合っています。