赤十字救護員が、原子力災害時の対応法を学ぶ
原子力災害が発生した際の救護活動の方法について学ぶ「原子力災害対応基礎研修会」を12月4日、5日の両日、あわぎんホールで開催し、中国・四国ブロックの日本赤十字社各県支部の救護員ら49名が参加しました。
この研修会は、放射線環境下でも安全かつ迅速に救護活動を実施できるよう、放射線の基本的な知識や防護資機材の使用方法等を習得することを目的として、平成26年度から本社と各ブロックが2年毎に合同開催しているもので、中国・四国ブロックでは原発立地県の島根、愛媛に続き、徳島では初めての開催となりました。
救護員らは、放射線の人体への影響や原子力災害時の対応について講義形式で学んだほか、各支部に配備している被ばく線量を測定するためのデジタル個人線量計や、活動場所の放射線量を確認するサーベイメータの取り扱い方法などを確認。
グループワークでは、島根原子力発電所付近で震度6弱の地震が発生し、発電所内の燃料プールに水漏れが発生するとともに、地震による負傷者や避難者が多数出ているとの想定で演習を行いました。
参加者は、救護班の編成メンバーや持参する救護装備、活動場所までの安全な経路等について、救護班の班長である医師を中心に話し合い、「救護班は、ベテランの救護員を中心に編成した方がいいのではないか」「原発に近い避難所で2日間活動を行うと被ばく線量が目標値をオーバーするため、日帰りで活動した方がいいのではないか」などの意見が出されました。
研修を終えた救護員からは、「活動中の被ばくを極力避けるために、活動場所や活動時間、被ばく線量を随時確認しながら、チームで計画的に行動することが大切だと分かった」などの声が聞かれました。