ネパールの子どもたちが担う環境改善のストーリー

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ネパール大地震で被災した住民が暮らす村を訪問

「肺炎・下痢・マラリア・はしか」

これは、アジアやアフリカの開発途上国で、現在進行形で乳幼児の主な死因となっている疾病です。

それと同時に、これらの大半が基礎的な保健サービスの改善によって、被害の大幅な軽減を図れる可能性を秘めています。

日本国内の学校で集められた寄付(一円玉募金)を財源としてこれまで12年間にわたり、ネパールで行った青少年赤十字教育等支援事業では、各家庭にトイレを整備することの大切さを伝え、下痢症の発生軽減による5歳未満児死亡率の減少に貢献しました。

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学校の正門そばに水道設備を配置し、登校時の手洗いを習慣に

ネパールはヒマラヤ山脈を有する平地の少ない山岳の国。そのため上下水道や医療施設の整備が遅れ、山間部の村々では十分な衛生環境を整えることが困難な状況が現在も続いています。

こういった状況の中でネパールでは、政府や赤十字が総力を挙げて衛生面の改善を図っており、その一つが学校や各家庭にトイレを整備することでした。

しかし、トイレの整備は簡単なことではありません。トイレを整備する資金のすべてを政府や赤十字が得られるわけではなく、一度整備した設備を維持するにも資金が必要です。

また、何よりも一番の課題は、衛生環境の整備によってどんな利益が生まれるのか、住民自身が十分に理解していないことでした。

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学校で学んだ知識は、各家庭にも広がっていきます

ここでネパール赤十字社がとった戦略は、学校をターゲットにして、教育の中で衛生知識を普及し、生徒を通じて各家庭に波及させていくというものでした。

学校だけでなく、住民にも直接アプローチし、トイレを整備することによって得られる具体的なメリットを分かりやすく説明。事業の取り組みに納得した上で参加してもらう工夫をしました。

多くの家庭が、不衛生な飲料水やトイレの環境を原因とする下痢症に悩まされています。そのため、ここで発生する医療費の負担の大きさを認識してもらい、水道やトイレの整備を通じて下痢症の発症自体を抑制すれば結果的に家計を助けることを伝えました。

こういった取り組みの結果、下痢症の発生が軽減し、5歳未満児の死亡率の減少に貢献しました。また、設備のメンテナンスも、学校では基金を設立して維持し、コミュニティーでは住民が自己負担で維持していくという好循環が達成できています。

何より、生徒たちが学校の周辺地域の家庭を定期的に訪問し、衛生知識の普及活動を行っていることが大きな助けになっています。