「ブラインドサッカー教室」を開催!~ブラインドサッカーは、ノーマライゼーションを推進

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神奈川県ライトセンター

日本赤十字社が指定管理者として運営する視聴覚障がい者情報提供施設の神奈川県ライトセンター(神奈川県横浜市)は、視覚に障がいのある方がたの支援の一環として講座やイベントを開催しています。

8月9日には、パラリンピック種目であるブラインドサッカー(視覚に障がいのある方がプレー出来るように考案されたサッカー)の体験教室を開催しました。

今回は「ブラインドサッカー教室」の様子やブラインドサッカーが秘める可能性について、紹介します。

ブラインドサッカーは、視覚障がい者と晴眼者が一緒にプレーできる

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ブラインドサッカーのボール。中に鈴が入っているため、転がると音が出ます

ブラインドサッカーの特徴は、試合場の外に「ガイド」(コーラー)がいて、「ガイド」がプレーヤーに方向や距離などを伝えることです。

「ガイド」は、攻めている場面でゴールの位置と距離、角度、シュートのタイミングなどをプレーヤーに声で伝えます。

また、ゴールキーパーは目の見える人(晴眼者)が務め、ディフェンスについて視覚障がいのある選手に声で指示を出します。

このためブラインドサッカーは、視覚障がい者だけのスポーツではなく、晴眼者も一緒にプレーすることができます。そして、互いにコミュニケーションを密に図りながらチームプレーできることが、勝利へとつながるのです。

まさに、障がいの有無に関わらず、互いに配慮して支え合う「ノーマライゼーション」の理念を体現するスポーツといえます。

※ブラインドサッカーについて詳しくは、日本ブラインドサッカー協会のウェブサイトをご覧ください。

日本代表選手が、ブラインドサッカーの魅力を子どもたちに伝授!

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参加者の士気を高めるため、明るく声をかける落合選手

「ブラインドサッカー教室」には、4歳の子どもから70代のシニアまで、幅広い年齢層の視覚障がい者15人が参加。

講師は、ブラインドサッカー全日本代表選手として活躍されている落合啓士選手をはじめとする、「buen cambio yokohama」(横浜を活動拠点とするブラインドサッカーチーム)のプレーヤー、日本ブラインドサッカー協会のインターン生の方がたが務めました。

当日の教室では、落合選手のかけ声の下でまず全員で準備体操を行い、その後は子どもチームと大人チームに分かれて練習しました。

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落合選手は子どもたちが楽しんでもらえるよう、いつも明るく声がけします!

子どもチームの練習では落合選手のリードで、全員で手を使ってボールを渡す練習や1対1になってボールをパスする練習を行いました。

落合選手とほかの講師の方がたは練習中、いつも笑顔で子どもたちのプレーをほめたり、プレーについてアドバイスをされていました。

また、ブラインドサッカーでは、相手とのかけ声によるコミュニケーションが大切になるため、パスを出す際には必ず声をかけるよう、子どもたちに伝えました。

子どもたちは落合選手やほかの講師の指導にすっかり夢中になり、休憩中も交流を深めていました。

なお、この練習には、視覚障がいのある子どもだけでなく、視覚障がいのない子どもも参加して、一緒に楽しい時間を過ごしました。

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講師が優しくパスを出す方向を教えます。

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落合選手は子どもたちに大人気!

ひとりひとりの参加者にていねいに教えます

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一人ひとりの参加者の練習に、ていねいに付き添います

大人チームには、「buen cambio yokohama」のプレーヤーらが講師を務めました。実際の試合さながらに、参加者の皆さんはアイマスクを着用して、パスやドリブル、シュートの練習を行いました。

ほとんどの参加者は、ブラインドサッカー初心者。しかし、講師の皆さんが、一人ひとりをていねいに指導したため、楽しみながらプレーすることができました。

また、子どもチームと同様に、練習中は常に意識してパスやドリブルの声がけを行い、参加者の間でコミュニケーションを続けていくことを心がけました。

参加者の一人は、「初めてのブラインドサッカーは難しかったけれども、講師の皆さんのおかげで、楽しい時間を過ごすことができました。ブラインドサッカーは、私のような視覚障がい者も晴眼者も一緒に楽しめるところが、とても良いですね!講師の皆さんとこの講座を企画してくれた、神奈川県ライトセンターに感謝です!」と感想を伝えていました。

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ドリブルやパスの方向を常にみんなで確認します

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講師のかけ声をもとにシュートの狙いを定めます

ブラインドサッカーは、誰もが活躍できる社会をつくります

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必要な配慮があれば、誰もが社会の中で活躍できます!

このようにブラインドサッカーは、誰もが楽しんでプレーすることができます。そして、プレーヤー同士のコミュニケーションを大切にするスポーツのため、お互いに強い信頼関係を構築することができます。

障がいの有無にかかわらず、互いに配慮して支え合う「ノーマライゼーション」の理念が広がるためには、継続的なコミュニケーションを通じて互いのことを知り、信頼関係を結んでいくことが要となります。

ブラインドサッカーは、「ノーマライゼーション」の推進に必要な活動であり、誰もが活躍できる社会をつくる力があるといえます。

神奈川県ライトセンターは、今回の「ブラインドサッカー教室」のように、「ノーマライゼーション」の理念を推進するために、今後もさまざまな講座やイベントを企画していきます。

※今回、講師を務めた落合選手は、来る9月に開催される「IBSAブラインドサッカーアジア選手権2015」に出場されます。この大会はリオ・パラリンピック出場を決めるアジア最終予選で、同大会の上位2カ国がリオ・パラリンピックへの切符を手にすることができます。