継続した活動でこころをいやす~ビューティーケアボランティアの活動

ネイルケアをしながら住民の方がたと会話

ネイルケアをしながら住民の方がたと会話。
ご家族の話になると自然と笑顔がこぼれます

東京都のビューティケア赤十字奉仕団(赤十字ボランティアのグループ)は、東日本大震災が引き金となって発生した福島第一原子力発電所の事故により、福島県から避難された方がたが暮らしている都内の東雲(しののめ)住宅で月2回、ハンドケアやネイルケアなどのビューティケア活動を行っています。

同活動は、東日本大震災が発生した2011年の12月から継続されており、丸四年を迎えました。

いつもお気に入りのマニキュアを塗ってもらうの

「いつもお気に入りのマニキュアを塗ってもらうの。
毎回楽しみにしているわ」と話す住民の方

「活動当初はなかなか心を開いてお話ししていただくのが難しかったです」と語るのは、同奉仕団の森田清枝委員長。

同震災で被災された方がたの支援をしたいと思い立ち、東京・江東区の社会福祉協議会に申し入れ。

東雲住宅で週2回住民の方がたが集まる『東雲サロン』が開催されているのを知り、そこでハンドケアやネイルケアなど、リラクゼーションを施すビューティケア活動を行おうと決心したといいます。

住民でありながらボランティアとして活躍する阿部さん

阿部さんは東雲住宅の住民でありながら、
同サロンではボランティアとして活躍中(写真右)

「人の手で腕をさわられると気持ちいいのよ」

「今度福島に一旦帰るので、マニキュアを塗ってきれいにしたいと思ったの」

活動中は住民の方がたとご家族のことや日常生活、体調などについて会話をしながら、交流を深めます。

3月24日に行われた活動では4人のボランティアが、15人ほどの住民にケア活動を行いました。

森田委員長は今後について、次のように話します。

「私一人で始めた東雲サロンでの活動が今では、多くの仲間に支えられています。東雲サロンを利用されていた方がビューティケア奉仕団のメンバーとして活動してくれ、非常に心強く感じています。当初はネイルケアをためらっていた方も今では、『おしゃれって楽しいね』と言ってくれるようになりました。必要とされる限り、今後も継続していきたいですね」