(三重県支部)視覚障害者の情報バリアフリー化をめざして

視覚障害者の情報バリアフリー化をめざして ~三重県支部点訳奉仕団/57年間で4万冊以上を点字に~

視覚障がい者のために、言葉や文字を点字にする点訳。昭和31年に設立された日本赤十字社三重県支部点訳奉仕団(伊藤順康委員長)は、57年にわたって点訳に取り組み、その数は合計約4万2000冊、500万ページ以上に上ります。こうした功績により、今年4月に県民功労者表彰を受章しました

同奉仕団は一般図書をはじめ、学校教材や新聞記事、自治体広報誌のほか、辞書・事典類、県内の防災ガイド、観光パンフレットなど幅広い点訳を手がけるとともに、県や市町に寄贈を続け、視覚障がい者の情報のバリアフリー化に貢献してきました。

また点訳の技術向上や点字の普及をめざす「点字講座」の開催や、中途失明者を対象とした点字の読み書き指導にも力を入れています。

利用者のMさんは「点訳していただいたものを音声パソコンで聞くことができる世の中になりましたが、私は指で一文字一文字読むことが大好きです。文字が指を通して心に染みてくる快感は、筆舌に尽くし難いものがあります」と語ります。

一方、点訳者のNさんは「初めて点訳に触れた時、読書好きの私にぴったりだと思いました。好きな本を読み、自分の時間を有効に使って、しかも障がい者の皆さんのお役に立てるという一石三鳥。いいことずくめの、30年来のライフワークです」。

これまでも家電製品の取り扱い説明書や楽譜など個人の要望に応じた点訳を行ってきましたが、今後いっそうこうしたプライベートサービスに力を入れて、日常生活にかかわる地域情報を載せた回覧物などにも重点的に取り組んでいくことにしています。

伊藤委員長は「これからも努力と勉強を重ねて、障害者の方々の希望をかなえるために、迅速で、理解しやすい点訳・校正に団員一同全力を尽くします」と力強く決意を語りました。