先遣隊が見た大島の現実~さらなる医療ニーズの拡大

被害の大きかった元町神達地区を歩く先遣隊。周囲にはたくさんのがれきや流木が散在するなど台風の生々しい爪痕が見られた

被害の大きかった元町神達地区を歩く先遣隊。周囲にはたくさんのがれきや流木が散在するなど、台風の生々しいつめ跡が見られました

関東地域沿岸に10月16日未明に接近した台風26号は、伊豆大島に大きな被害をもたらしました。

武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)の医師2人と看護師1人、日本赤十字社(以下、日赤)東京都支部の事務管理要員2人の計5人が10月17日、先遣隊として被害状況の確認と救援物資輸送のため、第三管区海上保安本部の航空機で現地に入りました。

18日には日赤医療センター(東京都渋谷区)の医師1人と武蔵野赤十字病院の臨床心理士1人、大森赤十字病院(東京都大田区)の看護師2人、東京都支部の事務管理要員1人が第二次医療救護アセスメントチームとして、大島に向けて出発。

日赤医療センターの丸山嘉一医師は「新たな台風が近づいていることもあり、今後のことも非常に心配。先遣隊によれば、病院の近くまで土石流が迫っている状況で、病院が使えなくなれば、新たな非常事態になります。ご高齢者や子ども、妊婦の方など、救援を必要とする方がたに特に注意して調査していきたい」。

大森赤十字病院の武口真里花看護師は「まだまだ大変な状況が続いている中で、家族の安否確認ができていない方をはじめ、救援に入られている方がたへのサポートも行っていきたい」と意気込みを話しました。

避難所で要介護者の支援について関係者と協議。19日の避難勧告を見据えて今後のニーズを確かめる

避難所で要介護者の支援について関係者と協議。19日の避難勧告を見据えて今後のニーズを確かめます

翌日の19日午後に大島町役場から避難勧告が発令されたことから、医療救護アセスメントチームは収容人数やトイレなど避難所を調査。

また、看護師2人と臨床心理士1人が大島けんこうセンターで、問診と血圧検査を行うとともに要介護の避難者の方がたへの支援について調査。今後必要とされる支援や日赤としての活動内容について、関係機関との調整を行いました。

先遣隊として現地入りした武蔵野赤十字病院の勝見敦医師は、「厳しい状況に置かれている家族が多く、抱えているストレスは大きい。精神的なサポートも考えなければならない。」と医療ニーズの拡大について指摘しました。