「全国こころのケア指導者研修会」開催!

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マニュアルの改正点を解説する神戸赤十字病院の村上典子心療内科部長

日本赤十字社(以下、日赤)は6月26、27日、全国のこころのケア指導者と支部救護担当者を対象に『全国こころのケア指導者研修会』を本社(東京都港区)で開催しました。

本研修会の主なねらいは、次の3つ。

  1. こころのケア指導者や支部救護担当者の立場から、東日本大震災でのこころのケア活動を振り返り、活動の『強み』と『課題』を理解する
  2. 『こころのケア研修マニュアル(救護員指導用)』の改正点を理解し、こころのケア指導者として、各支部管内の指導員に対して、改正の内容を伝達する素地とする
  3. 支部救護担当者として、こころのケア活動をめぐる現状と課題を理解し、必要に応じて支部管内の指導体制を見直す認識を持つ

43人の支部担当者と54人の指導者が一堂に会した本研修会は、医師や看護師、臨床心理士の8人からなる講師陣によって進められ、グループワークでは活発な意見が交わされました。

今回の研修会で伝えられた『こころのケア研修マニュアル(救護員指導用)平成24年6月改訂版』では、各章で東日本大震災での活動の教訓を踏まえた内容の整理が行われています。

特にロールプレイの手法によって受講者が能動的・応用的に学習できる第5章『こころのケアの実際』では、新たなケーススタディーが加えられるなど、指導要領の研修時間が60分拡大しました。

これにより研修会全体の研修時間が330分から390分に変更。支援を受け入れる側の自治体や他の援助機関などとの不要な衝突や誤解を避けるため、平時から赤十字が行う『こころのケア』に対する理解を得るとともに、受け入れ側から要望が多い『医師や臨床心理士が指導者の役割をより強く果たすことが重要である』と講師や事務局が説明しました。

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小田切看護師(写真左)

研修会に参加した盛岡赤十字病院(岩手県盛岡市)の小田切宏恵看護師は、このように力強く語ってくれました。

「東日本大震災で活動した誰もが感じた不完全感こそが、次に私たちが取り組む課題です。改正されたマニュアルは、赤十字の一人ひとりの思いの結集。活動中に私が感じたジレンマ(グリーフケア・長期支援・チーム活動するときのコミュニケーションツール、さらに地元支援組織との連携)がマニュアルに追加されたことで、抱えてきた悔しい思いが解決しました。このマニュアルが机上のものでなく、実際の災害現場で『生きたマニュアル』となるかが、私たち指導者の使命であると肝に銘じました」

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和田野元美看護師

今回研修会の運営スタッフとして参加した日赤大阪府支部の和田野元美看護師は、次の感想を寄せてくれました。

「支部のこころのケア担当として活動をスムーズに展開するためには、災害後さまざまな局面に応じた派遣のコーディネートが重要であり、普段から他の機関に対して日赤が行うこころのケアの理解を得ておくことの必要性を感じました」