日赤と海保「客船衝突事故」で連携!~全国初の合同訓練

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船上での患者搬送

日本赤十字社(以下、日赤)千葉県支部と千葉海上保安部(以下、海保)は2月16日、『乗客50人の旅客船が千葉市の稲毛で他船と衝突し、多数の負傷者が発生』という想定の下、千葉中央ふ頭内貿易揚場岸壁で合同救助訓練を開催しました。

日赤と海上保安庁が合同で訓練を行うのは全国初です。

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海難事故をめぐっては、2012(平成24)年1月13日にイタリア沖で約4200人を乗せた豪華客船が座礁し、多数の死者・行方不明者が発生。その恐ろしさがクローズアップされたばかりです。日本でも毎年約2000隻以上の船が、衝突や乗揚げなど何らかの事故に遭遇しています。

千葉支部はこうした事故が発生した場合の医療救護活動を強化しようと2010(平成22)年11月、海保と業務協定を結びました。海上災害が発生した際、海保が日赤救護班や救護資機材、救援物資を現場まで輸送するなど、協力体制を取ります。今回の訓練はこの連携を確認するものです。

日赤救護班は、海保の巡視艇『いそかぜ』で事故現場に急行し、海保の特殊救難隊が救助した負傷者に洋上でのトリアージ(治療優先順位の選別)や救護活動を実施しました。一方、港でも巡視艇の着岸ポイントにdERU(仮設救護所。)を設置し、エアーテントの救護所を設営。傷病者が運びこまれると二次トリアージの後、応急処置や後方医療機関への搬送手配などを行いました。

海保の警備救難課・林一馬課長は、「実際の海難事故の現場は、片道3時間くらいかかる所が当たり前にあります。それでも、私たちが現場でできることは、救命士による薬剤の投与など限定された処置だけ。それを補う日赤の医療には期待しています。海保の機動力と日赤の医療、お互いの長所を生かした業務協力を今後も行っていきたいですね」と展望を語ってくれました。

  • ※国内型緊急対応ユニット。大規模災害の発生後に、一刻も早く被災地で診療などを始めることを目的として国際赤十字が開発した、仮設診療所の資機材とそれを運ぶトラック・自動昇降式コンテナ、訓練された職員、またそれらを円滑に運用するシステムの国内仕様ユニットの総称