認知症の方々に寄り添った看護を~認知症看護に関する研修会を開催

マスクを着用した場合のコミュニケーションの難しさを体感

マスクを着用した場合のコミュニケーションの難しさを体感

日本赤十字社は、平成28年度から認知症ケア加算2の算定要件となる認知症看護実践力向上研修を開催しています。平成29年度までに全国赤十字医療施設の看護師1,124名が受講しています。平成30年度は東京と大阪の2ヵ所で実施し、162名の看護師が研修を受講しました。認知症ケア加算1の届出施設数は47病院、加算2の届出は42病院(平成30年6月現在)となり、赤十字病院での認知症ケアに関する体制の整備が進んでいます。

事例検討では受講者自身の経験をもとにディスカッション

事例検討では受講者自身の経験をもとにディスカッション

今年度からは新たに当該研修を修了した看護師を対象に認知症看護スキルアップ研修(以下スキルアップ研修)を東京と大阪で開催し、77名が受講しました。
 スキルアップ研修は、赤十字病院に受診または入院する認知症の方が安心し、安全に適切な治療を受けることができるよう、個々に応じた適切なアセスメント・介入を習得することを目的とし、研修の講師・ファシリテーターとして、全国の赤十字病院から認知症看護認定看護師、老人看護専門看護師、精神看護専門看護師が役割を担いました。

研修では、認知症看護実践力向上研修の振り返りに始まり、グループワークとして、自施設・自部署での取り組みの共有と、2つの事例検討を展開し、多くの参加者と繰り返し意見交換をすることで、認知症者のケアに対する理解を深めました。研修受講者からは、「他院の取り組みを知る機会となった」「課題解決のヒントになった」「視点が違うことにより、アセスメントや対応に違いがでることがわかった」等の活発な意見があがり、今後は実践の場でさらにいかされていくことと思います。

<研修会のプログラム概要> <研修会のプログラム概要>