助産師をめざそう!②~日本赤十字社助産師学校~

 日本赤十字社では、1921(大正10)年より助産師の養成を開始し、現在では日本赤十字社助産師学校および日本赤十字看護大学・大学院にて年間約92名の助産師を養成しています。

その中でも、年間40名の助産師を養成している日本赤十字社助産師学校について、シリーズ(全5回予定)で紹介しています。第2回目となる今回は、前期の学内の様子をお届けします。

前回の記事はこちら 助産師をめざそう! ~日本赤十字社助産師学校~

本校の特徴的な講義・演習

4月の入学式を終えると、早速授業が始まります。座学だけでなく、グループワーク、演習の機会も多く盛り込み、仲間と共に学べる環境を整えています。4~5月に助産師学生としての基本的知識や技術をしっかり学び、6~7月の前期実習に備えます。

特に本校の目玉の一つが「母親学級」です。母親学級では、健康教育の指導過程や指導方法の理解だけではなく、企画・運営をすることで、帰属意識が強まり、チームワークやコミュニケーション力が磨けます。母親学級の本番は9月ですが、準備は4月から始まります。まず、グループ分けをし、それぞれチーム名、コンセプト、講義の担当を決めて、受講票(日程及び参加証)を作成します。

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今年度のチーム名はこれ!!試行錯誤しながら完成させた受講票!!

受講票が出来てホッとしたのもつかの間、模擬授業の準備です。それぞれテーマを決めて、指導案を作成し、15分間の短い講義を行います。人に伝えることの難しさを体験し、メンバーから意見をもらいながら、本番に向けての足がかりとします。

さて、本番はどうなったでしょうか?詳しくは次回・・・。

次に分娩介助の手法の一つである「フリースタイル分娩介助演習」を紹介します。日赤医療センターのスタッフの方々が「御安産一座」と銘打って、丸一日講義・演習を担当してくださいます。「御安産一座」による分娩の様子を再現した劇では、迫真の演技に感動し、その後フリースタイル分娩介助演習を行います。仰臥位(ぎょうがい※1)の分娩もその中の一つの手法として学習します。

実際、実習中にフリースタイルの分娩を介助させていただきます。

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助産師の卵として大きく成長できる継続実習

本校では、前期・後期の実習を通じて10例の方々の分娩を介助させていただき、そのうち3名の方には、分娩介助以外の期間にも下記の通り継続的なサポートをさせていただきます。

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パンフレット.jpg

   学生が作成したパンフレット

前期実習中に、継続A実習で受け持たせていただく方を決定し、その後、定期的に妊娠経過をアセスメントし、教員立会いのもと保健指導を行います(学生がサポートされることも多々ありますが・・・)。この継続A実習で、多くのことを学んで助産師の卵として大きく成長していきます。

前期実習では1人2~4例の分娩を介助させていただき、介助させていただいた方の中から1名、継続して産褥期※2を受け持ちます(継続B実習)

産褥入院中は、妊娠・分娩経過から母子の今後の変化を診断し、新生児の胎外生活の適応、褥婦の退行性・進行性変化の順調な経過にむけた支援や母親役割獲得への支援、役割調整への支援を行います。

退院後も継続サポートを行います。そのサポートの一つに家庭訪問があります。退院2週間後をめやすに教員とともにご家庭に訪問させていただき、赤ちゃんの体重の計測や観察、授乳・育児の様子、退院後の生活を伺い必要なケアを行います。母親となる過程に感銘し、学生も一緒に赤ちゃんの成長を喜んでいます。

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前期実習ではその他にも、より広い視野で女性と家族のケアをとらえられるよう、GCU(新生児強化・回復治療室)、周産期外来部門(産科・小児保健部)、乳児院でも実習します。

以上、前期の学内の様子でした。第3回目は母親学級の様子をお伝えします。

日本赤十字社助産師学校のHPはこちら

(日本赤十字社助産師学校)

※1 仰臥位とは、あおむけのこと。

※2 産褥とは、妊娠・分娩によって生じた母体の解剖・生理機能的変化が妊娠前の状態に回復する過程のこと。