震災から5年、胸の奥のさまざまな思い~浪江町民健康調査

日本赤十字社(以下、日赤)は福島県いわき市で、福島第一原子力発電所の事故によって避難している浪江町民の健康調査と健康支援活動を続けています。

熊本赤十字病院(熊本県熊本市)の松本瑞美看護師が222日~325日、支援活動に取り組みました。

一人ひとりの思いに耳を傾けることの大切さ

松本看護師は、今回2度目の健康調査を行いました。前回は、震災2年後の平成254月下旬から5月中旬にいわき市に赴きました。その時は、多くの町民が避難先をそれまでに7回、10回と転々としてやっといわき市に落ち着いたところでした。「今後どうなるのかわからない」と将来に対する不安を町民は抱いていました。

今回は震災から5年がたち、訪問してお話を伺うと「浪江町に帰りたいが、帰還困難区域だから帰れない」「自宅は帰還可能な区域だが、子供のことを考えると帰れない」という理由でいわき市に家を購入し、定住する方が増えている一方で「平成29年に町が帰還すると言っているので、それを待って帰れるようなら帰る」「町に絶対に帰る」と言う人々がいたりとさまざまな思いを持っていることがわかりました。

特に放射線量が高い区域に自宅のある方が「40年、50年経てば家には帰れるだろうか。100年たっていれば帰れるだろうか。でもその時には自分はもういない。お年寄りは浪江町に帰りたいと言うが、若い人が帰らない。若い人が帰らないと町が存続しない。町が無くなることだけは避けて欲しい」と語ったことが心に残りました。

町民は、日赤の看護師が訪問すると「今日は震災のことや悩みを聞いてくれてありがとう。また来てください」と思いを打ち明けてくれます。

一人ひとりの思いに耳を傾けることの大切と支援活動の継続の重要性を今回改めて感じました。

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