サロンで広がる笑顔と交流の輪!~浪江町民健康調査

日本赤十字社(以下、日赤)は福島県いわき市で、福島第一原子力発電所の事故によって避難している浪江町民の健康調査を続けています。糖尿病看護認定看護師・日本糖尿病療養指導士の資格を持つ武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)の豊島麻美看護師が1月6~31日、活動にあたりました。

写経教室で書く今年の抱負

真剣な表情で写経に取り組む参加者の皆さん

真剣な表情で写経に取り組む参加者の皆さん

今年の日赤なみえ保健室で行われるサロンは、新年1月7日の『写経教室』から始まりました。

写経教室は前月に続いて2回目で、指導するのは日赤看護大学で講師を務める書道家(書道師範)。『マイ硯(すずり)』や『マイ筆ペン』を持参する人もいて、参加者は始まる前から気合十分です。

写経の前に配られたのは緑とピンクの2枚の紙。緑の紙には『昨年一年を一文字で』、ピンクの紙には『今年の抱負を一文字で』という題が出され、参加者が思い思いの一文字を書きました。

硬くなった体を『ゆる体操』でリラックス!

「ゆる体操」の一つ、「ひざコゾコゾ体操」に挑戦する皆さん

『ゆる体操』の一つ、『ひざコゾコゾ体操』に挑戦する皆さん

冬は室内で過ごすことが多く、体が硬くなってしまいがちです。サロンでは1月21日、硬くなった体をほぐしてもらおうと、NPO法人日本ゆる協会が紹介している『ゆる体操』を行いました。

ゆる体操は、体を緩めた状態で『プラプラ』『コゾコゾ』などの擬態語や、『気持ちよ~く』といった快適言語を声に出しながら体を動かしたり、ダジャレに笑ったりしながら、楽しくできるようにつくられています。また、年配の方も体ひとつで安心して行える内容です。

自宅でも実践してもらおうと、数多い体操の中から三種類を選び、絵や写真と順番を載せた説明チラシも準備しました。また節分が近いことから、ゆる体操の後には季節感あふれる『豆運びリレー』を楽しみました。

参加者の中には、訪問調査の際にサロンの案内を差し上げた方もいらっしゃいました。この方のように現在ほとんど外出をしていないという浪江町民が、新たに交流を始めるきっかけになるようにとの思いも込めてサロンを実施しています。

サロンを通して広がり始めた町民と地域の交流

町民の家庭を訪問して体の調子や生活の様子などを伺う豊島看護師(中央奥)

町民の家庭を訪問して体の調子や生活の様子などを伺う豊島看護師(写真中央奥)

サロンでは1月、日赤なみえ保健室のスタッフが先生役となった「手芸教室」を開始しました。

第1回目に作ったのは『ポケットティッシュカバー』です。幅広い年齢層の参加者が集まり、短時間で作品を作り上げることができるという達成感もあることから、とても好評でした。

分からないところは皆で協力しながら、和気あいあいとした雰囲気の中で行われました。

お茶を飲みながらの談笑の時間には、「浪江町のお雑煮はこう」とか、「いわき市ではお雑煮にこんな具材を入れるんだよ」との会話が始まりした。スタッフが出身地の雑煮や正月の過ごし方を紹介しながら加わると、話はいっそう盛り上がりました。

日赤なみえ保健室のサロンの活動はこれまで浪江町民を対象にしていましたが、昨年末に参加者から「いわき市民の方にも」という声があったことから、今年から参加対象を広げることに。

案内は浪江町民に配布していますが、それを見た町民が知り合いのいわき市民を誘い、その方がまた別の知り合いを誘うという形で情報が広がることで、浪江町民以外の参加者も増えています。

日赤なみえ保健室のサロンは、健康づくりに役立つイベントに加えて、新たにさまざまな企画がスタート。避難してきた浪江町民同士だけでなく、いわき市民などさまざまな地域の人たちとの交流の場となるように活動を続けています。