歓迎されながら一年ぶりの再訪~浪江町民健康調査

家庭訪問をして健康調査に当たる高山看護師

家庭訪問をして健康調査にあたる高山看護師

日本赤十字社は(以下、日赤)、福島第一原子力発電所の事故のため福島県いわき市に避難している浪江町民の健康調査活動を続けています。

嘉麻赤十字病院(福岡県嘉麻市)の高山美恵子看護師が11月5~29日、調査活動に取り組みました。

東日本大震災の直後、救護班の一員として宮城県石巻市で活動した高山看護師は、あれから2年半以上が過ぎた今「自分の中で震災が少し風化しつつあるのではないか」と感じ、調査活動に参加しました。

一部では復興が進みつつあると伝えられますが、まだ借り上げ住宅で暮らす浪江町民が多くいる中で、「復興の進み具合は地域によってまったく違うと思った」と言います。

今回の活動では20軒近いお宅を訪問しました。その多くは以前、日赤のスタッフが調査に訪れた家庭です。訪問する前に電話で「一年前に健康調査をさせていただきました」と話すと、前回のことをよく覚えていただいていて、「待っていますよ」「ぜひ来てください」、さらには「ありがとう」という言葉までかけていただくなど、2回目の調査も皆さんに温かく迎えていただいています。

ますます大切になっている『保健室』活動

サロンで「楽しい健康体操」に取り組む町民の皆さん

サロンで『楽しい健康体操』に取り組む町民の皆さん

浪江町にいたころは両親と同居していたのに、借り上げ住宅が狭いために現在はばらばらに住まざるを得ないという家族が特に印象的だったと語る高山看護師。

こうした生活を余儀なくされている方がたからは、「浪江にいた頃は…」「帰りたいけど帰れない」といった話がよく出されます。

いつまで続くかまだわからない避難生活。「これからも町民の方がたに対するこころのケアや、健康面でのアドバイスを続けることが大事であり、10月から始まった『日赤なみえ保健室』などの活動がますます大切です」

25日間にわたる調査活動を終えて、高山看護師は今こう語ります。「救護活動の時とは違う意味でいろいろと考えさせられました。いわき市で暮らす浪江町民の現状を伝え続けていきます」