町民の間に生じ始めた差~浪江町民健康調査

日赤なみえ保健室で血圧測定に当たる相模看護師(左端)

日赤なみえ保健室で血圧測定に当たる相模看護師(写真左端)

福井赤十字病院(福井県福井市)の相模朋恵看護師が10月1日~11月1日、福島県いわきに避難している浪江町民の健康調査に取り組みました。

東日本大震災の際、救護班のメンバーとして宮城県石巻市で活動した経験がある同看護師は、震災と原発事故から2年7カ月が過ぎた今、町民の生活や意識に大きな差が出てきているのに驚かされたと言います。

各地を転々としながら不自由な避難生活を送ってきた町民の生活にも変化が見られ、訪問した中の半数の家庭が家を新築しました。

「高齢者がいるあるご家庭では、家族そろっての新しい生活をスタートさせ、『これでやっと落ち着いた』『あの時はつらかったけれど、これからだ』と明るく話していました。これまでの狭い借り上げ住宅を出て、普通の暮らしを求めて新しくアパートを借りて住む人も増えています」

孤独や不安抱えて避難生活続ける町民も

一方、いまだに家族が離れ離れに暮らしている町民もいます。「浪江に帰れるのかどうかなど先が見えず、子どもの将来にも不安を覚えながら、『どこに家を構えたらいいのか』といった悩みを抱えて、借り上げ住宅での生活を余儀なくされている方がたも少なくありません」

コミュニティーをなくして、孤独や不安を感じている人びともたくさんいます。「置かれている状況は、家庭によってさまざまです。そうだからこそ、よりきめ細かな支援を考えながら町民の皆さんに寄り添っていくことが大切であり、健康調査活動をこれからも継続していくことが必要だと実感しました」

サロンを浪江町民の交流の場に

模看護師らは町民のストレスを減らすため、日赤なみえ保健室でのサロン活動の一環として、『健康体操』も企画しました。

「たくさんのポスターを張ってお知らせしましたが、参加者が少なくて残念でした。皆さんに『来てみてよかった』『参加してよかった』と言ってもらえる企画を立てることが、これからの課題ですね。サロンが、顔なじみを作れるような交流の場になればと願っています」と、今後への期待を込めながら語りました。