継続した支援につなげるために~浪江町民健康調査

日本赤十字社は各赤十字病院から福島県いわき市に順次看護師を派遣し、福島第一原子力発電所(以下、原発)の事故によって避難している浪江町民の健康調査を行っています。水戸赤十字病院(茨城県水戸市)の橋本裕子看護師と高槻赤十字病院(大阪府高槻市)の原田かおる看護師が7月11~23日、借り上げ住宅などに暮らす家庭を訪問し、調査活動に取り組みました。

訪問先でお話を伺う橋本看護師(右)

訪問先でお話を伺う橋本看護師(写真右)。一人ひとりとの信頼関係を築くことが健康支援につながります

単なる健康調査ではなく、避難町民の健康支援につなげていく役割も担っている本事業。

家庭訪問や電話での聞き取りの際には、健康や生活状態を把握することはもちろん、一人ひとりからゆっくり丁寧に話を聞くことで、こころの健康も支援。

その上で浪江町の保健師と連携し、町民の健康問題の悪化を防ぐことを目指しています。

戸別訪問調査の中で看護師は、震災と原発事故により避難を余儀なくされ、さまざまな問題を抱えている町民の方たちと出会います。

今回訪問活動を行った二人の看護師も、浪江町からの避難途中に負傷し体調が戻らない高齢の方、子ども放射能汚染を心配する母親、家族がバラバラに避難しているため一人暮らしを余儀なくされている方、震災で家族を失い一人で避難生活を送る方などと面会しました。

訪問先で血圧測定する原田看護師(右)

訪問先で血圧測定する原田看護師(写真右)。継続した支援には地域との連携が欠かせません

置かれている状況や抱えている悩みも異なる浪江町の皆さん。

そうした多くの町民の方と向き合った橋本看護師は「赤十字である私たちが一人ひとりと対面することで、町民の方たちは信頼して語ってくれているように感じました」と訪問活動の手応えを語ります。

原田看護師も「お話を聞く中で、その方にどのようなサポートが必要か注意を払い、継続した支援につなげるため保健師と連携を取りました」と活動を振り返っています。