核兵器は人を一生苦しめる~長崎原爆病院長が国際会議で訴え

ノルウェー政府主催の「核兵器の非人道性に関する国際会議」が3月4、5日にオスロで開かれ、日本赤十字社長崎原爆病院の朝長万左男院長が日本政府代表団の一員として会議に参加。被爆者治療の経験を基に、核兵器が人体へ及ぼす深刻な被害を報告しました。

会議は国家間で核の非人道的側面を話し合い、核不拡散や核軍縮の必要性について共通の認識を得ることが目的。初の試みに120カ国以上から政府、国際機関、非政府組織(NGO)の専門家ら計約550人が集まりましたが、核拡散防止条約(NPT)で核保有を認められているアメリカなど5カ国は参加を見送りました。

日本からは朝長院長ら4人が出席し、院長は「核兵器爆発による医療上の影響」をテーマにスピーチを行いました。広島、長崎の被爆者が遺伝子の損傷からくる白血病やがんなどで長年苦しんできた実態を、写真を交えて説明。核兵器を「遺伝子標的兵器」だとして、廃絶を強く訴えました。

核軍縮に熱心なノルウェーの呼びかけで初めて開催された今回の会議。議長総括では、「核兵器による被害は制御不能」と指摘したうえで、人道的な対応は「不可能かもしれない」との見解を示しました。次回のメキシコ開催での前進が期待されています。

会議の様子(檀上右から一人目・朝長院長)

会議の様子(檀上右から一人目・朝長院長)
©Mari Nordmo

展示物の前で立ち止まる参加者

展示物の前で立ち止まる参加者
©Kilian Munch