シエラレオネ 2012年コレラ

シエラレオネ 2012年 コレラ感染被害の概要

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雨季の洪水被害を受けた首都フリータウン ©Finnish Red Cross

• コレラ発生時期 2012年2月12月(2013年も断続的に続く)

• 被害地域 首都フリータウンがある西部地域をはじめ、カンビア地区など13地域のうち12地域

• 死者 301人(全有症状者の1.3%)

• 有症状者数 2万3304人(2013年3月時点)

最初のコレラ陽性患者が2012年2月17日にフリータウンの病院で確定されて以来、カンビアとポート・ロコ、フリータウンでコレラによる有症状者が増加しました。

元々給水・衛生設備が整っていないため、6月からの雨季を迎えて大雨や洪水でトイレの水があふれ出し水源が汚染されると、水が媒介するコレラ菌が拡大。2012年7月にはコレラ感染が各地に飛び火し、8月末には週別の発生数が最多となりました。

また、ある村落地域では、増水により道路が寸断され、急病者の保健施設への搬送や必要な医薬品の供給に遅れをきたしました。保健衛生省は、「コレラによる死亡者のうち、約88%が病院にたどり着くことができなかった」と報告しています。

かねてから飲料水の確保が難しいだけでなく、トイレや公共の水などの上下水道が十分に整備されていないため、これまでも頻繁にコレラの発生が確認されていました。今回はまん延の地域が広域にわたっており、援助団体による活動が首都フリータウンに集中しがちである事から、ほかの地域を含めた緊急の医療支援が求められました。

コレラ感染被害への日本赤十字社の対応

緊急救援

• 海外救援金の募集

日本赤十字社(以下、日赤)と各国赤十字社がシオラレオネで連携して行うコレラ対応の救援活動に役立てるため、日本国内で2012年8月27日~11月30日、海外救援金を募集し、多くの方々のご協力により約237万円が寄せられました。皆さまのご支援を心より感謝申し上げます。

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子どもに寄り添うボランティア

• 約385万円の資金援助

国際赤十字・赤新月社連盟(以下、連盟)の支援要請(緊急アピール)に対し、日赤は約385万円の資金援助を行いました。

資金は、安全な水の提供、公衆トイレや家庭トイレの設置・修復・消毒、ボランティアの能力向上のための研修の開催、コレラまん延予防のためのチラシの作成などに使われました。

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患者を診察する大津医師 ©Finnish Red Cross

• 日赤医師1人の派遣

連盟の基礎保健ERU(緊急対応ユニット)の派遣要請を受けて、日赤はフィンランド赤十字社との共同事業として日赤和歌山医療センターの大津聡子医師を派遣しました(2012年8月31日~9月18日)。

現地では、まん延しているコレラに関するデータの収集やその分析などの詳細な被害状況を調査するとともに、コレラ患者に対して医療・保健サービスを実施しました。

保健衛生支援

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保健衛生の出前講座中の吉田看護師

• 日赤看護師1人の派遣

連盟の要請により2012年9月下旬から、さらなるコレラ感染被害の拡大を予防するための支援として、日赤和歌山医療センターの吉田千有紀看護師を6カ月間派遣しました(2012年9月26日~2013年3月27日)。

吉田看護師は連盟のスタッフとして、緊急救援後の中長期的支援に携わりました。

シエラレオネ赤十字社(以下、シエラレオネ赤)に対してコレラ救援事業評価ワークショップを実施し、コレラ救援事業経過と成果を報告するなど、被災者への支援だけでなく、シエラレオネ赤の組織強化のための支援も行いました。

シエラレオネ コレラ被害に関する予算の内訳

収入

支出

海外救援金

2,369,344円

国際赤十字のアピール対応

(※2)

3,850,560円

日本赤十字社活動資金

(※1)

10,867,079円

基礎保健ERU要員派遣

(※3)

2,040,728円

連盟保健要員派遣

7,345,135円

13,236,423円

13,236,423円

※1:NHK海外たすけあい募金を財源とする、日本赤十字社の緊急対応用の財源

※2:国際赤十字・赤新月社連盟の支援要請(アピール)への資金援助

※3:基礎保健ERU(Emergency Response Unit/緊急対応ユニット)

皆さまのご支援を心から感謝申し上げます

本事業の活動報告(印刷用)はこちらから