中国(2014年雲南地震)

8月3日午後4時半ごろ(日本時間同5時半ごろ)、中国南西部の雲南省昭通市魯甸(ろでん)県(※)でマグニチュード6.5の地震が発生しました。

中国当局によると615人が死亡、3143人が負傷、114人が行方不明となっており、被災者は約112万人にも上りました。家屋についても、約2万5800棟が全壊、約4万600棟が半壊し、一部損傷は約15万1200棟と甚大な被害を受けました。

最大の被害を受けた魯甸県では、家を失った約22万9700人が避難生活を続けています。(8月7日現在)。

雲南省は地震の多い地域です。また、中国の中でも最も貧しい地域の1つであり、多くの少数民族の人びとが暮らしています。

今回の地震では震度に比べて大きな被害が発生しました。原因としては、震源が浅かったこと、雲南省の中でも魯甸県は人口密度の高い地域であること、多くの家屋が粘土やわらなどの耐震性の低い素材で作られていたこと、また、地形的にも丘や山にゆがみやクラック(亀裂)が多く、揺れの影響を受けやすかったことなどが挙げられます。

上下水道や電気、通信は止まっており、被災地への支援についてもアクセスが厳しい状況です。また、土砂が川の水をせき止めて湖を作っており、今後雨が降れば、被害が拡大する可能性もあります。さらに、熱中症や感染症の発生なども危惧されます。

※中国では市・州が県よりも上位の行政区画

赤十字の活動

現地にはまず被災状況調査チーム、緊急救援チームが到着。道路の多くが壊れている中で、苦労してたどり着きました。被災状況を調査し、必要な支援から優先して行えるように調整します

現地にはまず被災状況調査チーム、緊急救援チームが到着。道路の多くが壊れている中で、苦労してたどり着きました。被災状況を調査し、必要な支援から優先して行えるように調整します

中国紅十字会(中国の赤十字社。以下、中国赤)は地震発生直後に、被災状況調査チームを派遣。

雲南省の知事が指揮を執る政府の調査チームと合流し、調査を行っています。

また、国際赤十字からも防災担当者1人がチームに加わっています。

緊急救援チームの派遣

現地で中国赤とともに救援活動にあたる救難犬

現地で中国赤とともに救援活動にあたる救難犬

緊急救援チーム(以下、ERT)は被害状況の調査チームとともに、いち早く現地に到着。負傷者の救援、搬送や清潔な水の提供などを行っています。

道路などが崩れて通行できないような状況の中、各地域支部のERTは被災地に集まり、がれきに埋もれた人びとを救援し、危険な地域の住民を安全な場所に誘導しています。

また、がれきの下の遺体を探して家族の元に返す活動も行っています。

救援物資の支援

支援物資を受け取った少女。道路が使えるようになるまで小分けにして継続的に支援物資を届けていきます

支援物資を受け取った少女。道路が使えるようになるまで小分けにして継続的に支援物資を届けていきます

中国赤はまず、テント200張、綿布団2000枚、衣服2000着、日用品キット(蚊帳を含む日用品や台所用品のセット)2000セットを、重機や救急車とともに近隣地域の倉庫から搬送しました。

続いて、追加のテント、衛生キット、米、インスタント麺、飲料水を搬送。しかし、道路や橋が壊れているため、10キロメートルほど離れた街に支援物資を集積し、小分けしながら人びとに届けています。

被災地は大きな山脈とたくさんの川に囲まれています。そのため、土砂崩れを起こしている場所が多く、物資の搬送には多くの困難が伴います。しかし、中国赤はできるだけ早く、支援物資を効果的に届けられるように、力を合わせて搬送活動を続けています。

衛生状態の改善

中国赤スタッフが行う手洗い指導の様子。人口密度の高い被災地では、感染症の予防が重要です

中国赤スタッフが行う手洗い指導の様子。人口密度の高い被災地では、感染症の予防が重要です

被災地では、上下水道や電気灯が使用できないため、衛生状態悪化による感染症のまん延などが危惧されます。

中国赤は、迅速に衛生環境整備(WATSAN)チームを被災地に派遣。約1万5000人に飲料水を供給できるよう水の浄化装置の設置等を進めています。

また、5000~8000人に対応する200基のトイレを設置。併せて衛生キャンペーンを行い、人びとの健康が守れるよう、手洗い指導などを行っています。

日本赤十字社は、少しでも多くの人を一刻も早く救援し、復興を進めていくために「中国雲南地震救援金」を受け付けています。皆さまの温かいご支援をお願いいたします。