ニュージーランド(地震)

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ニュージーランド南島クライストチャーチ市で2011年2月22日午後0時51分(日本時間午前8時51分)、マグニチュード6.3の地震が発生しました。

日本人28人を含む185人が犠牲となり、約6000人が負傷。液状化現象も起こり、被害家屋は5万棟に上る大惨事となりました。

ニュージーランド政府は国家非常事態宣言を発令。ニュージーランド赤十字社(以下、ニュージーランド赤)は政府と協力して、発災直後から懸命な救助活動を行いました。

多くの日本人も被災したことから、日本赤十字社(以下、日赤)も医師や看護師など8人から成るこころのケアチームを2月27日から派遣。3月21日までクライストチャーチで日本人被災者とその家族を支援しました。

また、日本人被害者のご遺族へ見舞金を支給するため、ニュージーランド赤に取り次ぐ重要な役割を担いました。

日赤には約5億6000万円もの寄付金が寄せられ、日赤をはじめとする各国赤十字社からの寄付金は約2448万ニュージーランドドル(以下、NZD。約20億8000万円)に上りました。一方、ニュージーランド国内でも約9999万NZD(約85億円)の寄付金が集められました。心からのご支援とご協力を誠にありがとうございました。

ニュージーランド赤と日赤は、皆さまからのご支援をもとに、緊急救援活動に続き、被災者の長い復興の道のりを支えています。

日赤による緊急救援活動

日赤は地震発災を受けて、ニュージーランドに滞在する日本人の安否確認を行いました。

一方、医師や看護師など8人から成るこころのケアチームを、2011年2月27日に派遣。3月21日まで在留邦人の親子の集まりである「なかよし会」を訪問して、子どもの様子を見守り、困っていることなどの相談を受けました。

日本人の被災者がマッサージなどを受けながら、リラックスした気分で看護師と話ができる場として、3月2日に「赤十字カフェ」を開設。延べ170人が来場しました。また、電話で相談できるホットラインも設置し、45件に対応しました。

現在はニュージーランド赤を通じて、被災者や被災地の復興支援活動を支援しています。

ニュージーランド赤による緊急救援活動

余震で更なる建物の崩壊が懸念される中での捜索活動

余震で更なる建物の崩壊が懸念される中での捜索活動 ©ニュージーランド赤十字社

  • 24時間体制の緊急対応センターを設置
  • 赤十字ボランティア289人を動員し、物資配付など被災者支援実施(緊急対応チーム14チーム)
  • 救助チーム20人を動員
  • 避難所6カ所の約3000人を支援
  • 給水所を7カ所設置し、約27万5000リットルの安全な水を提供 
  • 毛布1200枚、ビニールシート400枚、簡易ベッド150台、衛生に関する注意喚起のパンフレット1200部の配布
  • 仮設住宅用テント6張を設置
  • 在宅の被災者を訪問
  • 安否に関する問い合わせ7万3500件

ニュージーランド赤による被災者復興支援活動

① 助成金の支給

これまでに10万9710人に助成金を届け、その総額は8900万NZD(約75億6000万円)に上ります。

遺族見舞金、被災慰労金、家屋修繕助成金、学齢児助成金、障がい者支援金など、多岐にわたる30種類以上の助成金で被災者を支えています。

例えば遺族見舞金では、合計370万NZD(約3億1000万円)を日本人を含むご遺族に、また被災慰労金では、合計5248NZD(約44億6000万円)を5万8075人に配分しました。

さらに、学齢児就学支援や福祉支援など4種類の助成金が計画されています。

② ボランティアによる被災者支援活動

赤十字のボランティアが高齢者など被災者の家庭訪問を実施しています。これまでに外出支援クーポンや災害ラジオ、越冬支援物資を配付しました。

また、遺族会の結成や若者の自助活動も支援しています。2013年には、ボランティアの運転による“クロスタウンシャトル”という送迎活動を開始。病院や買い物など日常生活の交通手段として重宝されています。全国に点在する赤十字の支部組織を活用して、各地に避難した方への支援も行っています。

③ 災害対策

地域と個人が災害に対応できるよう、能力と知識の向上を図っています。高齢者や学童、障がい者らに災害対策に関する情報を伝え、これまでに4万3454個の災害ラジオを配付しました。

災害ラジオは電池不要で、いつでも発電して明かりを灯し携帯電話も充電できるため、夜も安心して過ごせると好評です。

④ 災害対応能力強化

災害時に迅速に対応できるよう、災害対応指針や危機管理計画の策定や災害対応チームの育成、資機材整備などを行っています。50人から成る災害対応チームの結成や災害対応トラック5台を整備しました。

また、子どもが緊急時に助けを求めることができるように対応方法を描いた絵本を作成し、普及活動に取り組んでいます。これまでに1万2000部を配布しました。

助成金はこのような方の役に立っています

車いす生活を安全にするリフォーム

ベブさんは地震の際に屋根の下敷きとなり、車いすの生活となりました。数日間のこん睡状態に続く入院生活が数カ月にわたったため、入院費用がかさみ、夫は看病のため仕事を減らさざるを得ない状態でした。

「家族は私の犠牲になってしまいました。もし私が死んでいたら、夫や子どもたちは遺族見舞金などの資金援助を受けられたのに、私が生き残ったばかりに援助を受けられないなんて!」

このような声に応え、重傷を負った被災者に助成金を支給しました。ベブさんはこの助成金を使用してカーペットを敷き、階段などをリフォーム。「本当にどうもありがとう、本当に助かります!」と話してくれました。

“クロスタウンシャトル”で外出が可能に!

ダフィンさんの住む地域では、多くの住民が公共の交通を利用していましたが、地震の影響でバスの運行本数が減ってしまいました。ダフィンさんにとっては病院に行くのも一苦労。しかし、ニュージーランド赤十字社の“クロスタウンシャトル”のおかげで病院に行くことができ、同乗者との会話を楽しんでいます。

「素晴らしいサービスです。新しい補聴器を処方されたのですが、その後は数回通院する必要があります。シャトルで送ってもらえるのは大変助かります」

脳性まひのウィローちゃんは、チャイルドシートが大のお気に入りで、楽しく病院に通っています。

現在3台のクロスタウンシャトルが、クライストチャーチ市内を駆け巡っています。

ニュージーランド赤の活動の主な結果

  • 助成金の受益者:10万9710人
  • 助成金の配分総額:8900万NZD
  • 災害ラジオ:4万5454個
  • 家庭訪問:5164回
  • 越冬支援物資:1万2750箱
  • 外出支援クーポン:8230枚
  • クロスタウンシャトルの利用者:914人

日赤に寄せられた寄付金の使途

合計5億5904万4659円もの寄付金が日赤に寄せられ、以下の活動に活用されています。皆さまからの温かいご支援とご協力に心から感謝申し上げます。

  • ニュージーランド赤十字社による救援活動・被災者支援活動費:537,961,742円
  • 救援金受付の事務経費、広報等:15,507,308円
  • こころのケアチームの派遣・活動費:3,921,922円
  • 事業管理費等:1,653,687円

リーフレット発行のお知らせ

2014年2月22日でクライストチャーチ地震発災から3年を迎えました。これを機に、赤十字の活動と現地の様子をリーフレットにまとめましたので、どうぞご覧ください。

「ニュージーランドクライストチャーチ地震から3年」

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