在サハリン「韓国人」支援事業

戦前、戦中を通じてサハリンに渡った人びとのうち、日本人のほとんどは戦後日本に引き揚げることができたのに対し、「韓国人」は故郷への帰還が認められず、サハリンに残留することを余儀なくされました。

1989年(平成元年)、日本政府は在サハリン「韓国人」の支援を決定し、その受け皿として日本・韓国両赤十字社からなる「在サハリン韓国人支援共同事業体」が発足しました。

共同体事業の実施する在サハリン「韓国人」支援事業は、一時帰国支援事業、永住帰国支援事業、サハリン残留支援事業の3事業からなります。

サハリン韓国文化センター

(1)一時帰国支援事業

一時帰国支援事業では、これまで延べ約1万6600人がサハリンから韓国への故郷訪問を果たしました。

(2)永住帰国支援事業

平成7年度から本格的に永住帰国支援事業が開始され、平成11年度には、韓国仁川市に療養院が、平成12年度には安山市に永住アパートが、さらに平成17年度には安山療養院が完成し、3400人を超える永住帰国者が老後の生活を送っています。

なお、これらの永住帰国対象者は、終戦前から引き続きサハリン地域に居住している、あるいは終戦後サハリンからロシア本土または旧ソ連新独立国家(NIS)諸国に移り住んでいる「韓国人」に限られます。そのため、永住帰国に伴い、サハリンやロシア本土、NIS諸国に残された家族と離散するという状況が生じています。

これに対し、平成13年度より永住帰国者のサハリン渡航支援事業が開始され、2011年(平成23年)3月までに3500人に対して支援が行われました。

(3)サハリン残留支援事業

韓国への永住帰国をせずにサハリンに留まることを希望する「韓国人」のための支援として、日本政府は「サハリン韓国文化センター」をユジノサハリンスク市に建設することを決め、共同事業体に委託しました。

このセンターの目的は、サハリン残留者が故郷を偲び、韓国の言語、文化等の伝承活動を行い、高齢者、若年層あるいは現地住民との交流の場を提供するものです。

同センターは2006年(平成18年)3月に完成し、各種文化プログラムなどに利用されています。