ヒロシマ・ナガサキ ― あの日から75年

1945年8月、世界で初めて原爆が広島と長崎に投下され、多くの人々が犠牲となりました。いまもなお、世界には約1万4,000発以上の核弾頭が存在し、冷戦時代以上に核兵器が使用されるリスクが高まりつつあると言われています。戦後75年、そして広島・長崎への原爆投下から75年というこの節目の年。目下新型コロナウイルスの問題が最優先課題ですが、その中で核兵器の問題をとりあげる意義は何でしょうか。

コロナ禍で考える「核兵器はいま本当に必要か」

誰もが予想していなかった未曾有の人道危機「新型コロナウイルス感染症」の蔓延は、私たちの生活に新たな生活様式「ニューノーマル」をもたらすとともに、脆弱な環境下で暮らす人々の生活をさらに厳しいものとしています。

ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の報告書「Enough is Enough: 2019 Global Nuclear Weapons Spending※」によると、例えば米国で年間の核兵器を維持・管理するための経費は、新型コロナウイルスに対処するための30万台のICUベッド、15万人の看護師、7万5,000人の医師、3万5,000台の人工呼吸器に係る経費に相当するとされています。果たして、核兵器は本当に必要なのでしょうか。

※ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の報告書「Enough is Enough: 2019 Global Nuclear Weapons Spending」https://www.icanw.org/ican_releases_2019_nuclear_weapons_spending_research

被爆の瞬間からはじまった赤十字の取り組み

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広島と長崎に投下された原子爆弾は一瞬のうちに街を廃墟にしました。多くの人々の命を奪い、激しい苦痛をもたらしました。日本赤十字社は、被爆直後から救護活動を開始。奇跡的に生き残った救護員や医師たちは自らも放射線の脅威にさらされながら、被災現場で生存者の救護にあたりました。


また、当時赤十字国際委員会(ICRC)駐日首席代表であったスイス人医師、マルセル・ジュノー博士は、15トンの医薬品とともにいち早く広島に入り、多くの命を救いました※。

国際赤十字は第二次世界大戦直後から国際社会に対し、核兵器の廃絶を訴えてきました。その理由は「もし核兵器が使用された場合、その犠牲者を誰も救うことはできない」という人道的観点によるものです。その主張は、被爆から75年たった今も心や体に傷を抱える人が多くいるよう、長い時間をかけてもその苦しみが完全に拭われていない事実にも裏付けられます。

※ヒロシマでの被爆。私を救ったDr.ジュノーの薬http://www.jrc.or.jp/publication/news/200729_006301.html

Peace for Future~核兵器のない未来のために、世界のユースの声

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私たちが被爆者の語り部の方々から被爆体験を直接聞く機会は限られています。今を生きる私たちの役割とは何でしょうか。

大阪府青年赤十字奉仕団の足立晴香さんは、昨年7月に広島県で開催された「核兵器廃絶に向けたユースアクションフォーラム」に参加し、12カ国のユースメンバー代表と、核兵器廃絶に向けてどのような活動をユースが率先して行っていくべきか話し合い、具体的なアクションプランを計画しました。そして同年12月、世界の赤十字・赤新月社の代表が集まる赤十字国際会議で、「核兵器廃絶に向けた議論を若い世代がリードしていくこと」の重要性を壇上で発表しました。http://www.jrc.or.jp/activity/international/news/200205_006044.html

「海外ユースが、核兵器廃絶に対して日本人の私以上に意識が高いこと、廃絶に対して行うべき行動について意見を持っていることに心動かされた」という足立さん。それを多くの人に伝えるため、全2週間の会議期間中、世界中の赤十字・赤新月社のユースから核兵器廃絶に関する様々な意見や考えを聞き、一つの動画にまとめました。「動画をとおして、特に若い世代に、今後より積極的に核兵器廃絶に取り組む必要性を伝え、実際に自分にできる核兵器廃絶に向けた行動は何かを考え、アクションを起こしてもらいたい」と語ります※。

※Peace for Future~核兵器のない未来のために、世界のユースの声~http://www.jrc.or.jp/activity/volunteer/news/200720_006288.htm

8/9(日)18:00~オンラインイベントの開催決定!

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ICAN、ICRCの代表や国連の軍縮部門を率いる中満泉氏をはじめ、各界のインフルエンサーが顔を揃え、核兵器のない世界の構築についてそれぞれの思いや決意を語ります。それに先駆け、第一セッションとして、日本の被爆の記憶をどう世界と未来に継承するかについて、若者や被爆者を交えて語り合います。長崎を拠点にオンラインでワシントンDCやジュネーブ、東京など複数の場所とつなぎ、日英同時通訳を付けて一般の視聴者からの質問も受け付けます。奮ってご参加ください。

赤十字は核のない未来を希求し、世界と共にこれからも歩み進めていきます。

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【イベント詳細】

日時 令和2年8月9日(日)18:00~20:00

場所オンラインイベント

主催:長崎県、長崎市、赤十字国際委員会(ICRC)

後援:日本赤十字社、外務省、Yahoo!ニュース、ICAN

参加費: 無料

参加方法: 事前登録、事前のパネリストへの質問はこちらから受け付けています。 https://bit.ly/2ZGKoqc

参加形式 

日本語=Facebook Live: https://www.facebook.com/ICRC.jp/live

英語=YouTube Live: https://youtu.be/qUepyRsCojg

イベント詳細: http://jp.icrc.org/event/nagasaki-event-jpn-detail/