モザンビーク:サイクロン救援事業~日本人医師が現地で活躍~

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発災から2か月経った現在も、サイクロンの爪痕が残る
©日本赤十字社

2019年3月15日、アフリカ南部モザンビークを襲った大型サイクロン「イダイ」。赤十字は国際的なネットワークを活かして、発災当初から被災者の救援活動を続けています。 日本赤十字社は、4月24日から1か月にわたり感染症の専門家である医師を現地に派遣しました。今回は、1か月にわたる現地での活動を終えた古宮伸洋医師(日本赤十字社和歌山医療センター)からのレポートです。

赤十字ネットワークの力を活かして被災者に寄り添う

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今回古宮医師が共に活動したチームメンバーたち
©日本赤十字社

古宮医師は、モザンビークの中部ニャマタンダ郡にて現地の病院支援を行い、コレラをはじめとする感染症対策や公衆衛生活動、赤十字ボランティアへの研修など、幅広い活動に取り組んできました。 今回古宮医師が活動を共にしたのはカナダ赤十字社、フィンランド赤十字社、ノルウェー赤十字社、アメリカ赤十字社からなるチーム。191か国に広がる赤十字ネットワークを活かして、多国籍チームで病院や診療所の運営をすることが一般的です。また、首都のベイラやブジなどほかの地域でも、様々な国の赤十字社が救援活動を展開しています。

コレラの感染拡大を食い止めるには

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コミュニティの水ポンプを調査する様子 ©日本赤十字社

4月はコレラの感染拡大がピークで、ニャマタンダ郡では1日で最高67件の感染が認められたことも。現在は感染者数が減少し、1日に1~4人程度をコレラ治療ユニットで診療しています。コレラ患者が住んでいた地域に行って聞き取りをした結果、感染者たちが同じ水ポンプを使っていたことが判明しました。コレラの予防では安全な飲料水が必要不可欠。井戸水を塩素消毒する必要があるのですが、塩素臭のため「水がまずくなる」といって汚染されている可能性ある水を飲み続けている人たちも多くいます。なぜ消毒しなければならないのか、その必要性を啓発していくことが重要でした。

マラリアの予防啓発も実施

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マラリア治療センターの様子 ©日本赤十字社

現地はマラリアの多い地域でもあるのですが、予防のためには蚊帳を適切に使ってもらうことが最も重要です。実は適切な蚊帳の使い方はあまり知られていません。殺虫成分を含んだ蚊帳を使うのですが、例えば洗濯しすぎたり、日光に当てて乾燥させると殺虫成分が無くなってしまいます。また、蚊帳には有効期間があり、2年に一回程度を目途に交換も必要です。また、貧困のために、せっかく配布された蚊帳を売ってしまったり、漁の網や作物の保護として使ってしまったりしています。蚊帳を配付するだけではなく、赤十字ボランティア等を通じて蚊帳の重要性や使い方について伝え続けていくことが予防につながります。

赤十字ボランティアへ「病気の知識」を普及、今後につながる支援を

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マラリア治療センターの様子 ©日本赤十字社

赤十字ボランティアへの研修、患者への啓発活動も私の業務の1つです。 赤十字ボランティアはとても積極的に活動に取り組んでくれました。ほぼ毎日30分程度のレクチャーをしていたのですが、これまで病気の知識を得る機会が少なかったこともあり住民のために知識を得たいという思いが強く、「次はHIVについて教えてください」「昨日住民からの質問に答えられなかったのでもっと教えてください」など、たくさん質問が来て、彼らの熱意を感じました。支援が終わっても今回得た知識をもとに啓発活動を続けられるようにサポートしました。

現地モザンビークは緊急救援から復興支援のフェーズに移っています。赤十字は引き続き、現地の人々のニーズにこたえながら長期の視点で支援活動を続けていきます。

      2019年モザンビーク サイクロン救援金 救援金にご協力お願いします!

      <振り込みに関するご連絡先>

         日本赤十字社 パートナーシップ推進部 海外救援金担当
            TEL:03-3437-7081 FAX:03-3432-5507

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