イエメン: 紛争下でコレラ流行と闘う

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コレラで苦しむ男性©Ralph El Hage/ICRC

約2年間におよび激化している紛争により、イエメンでは全国の病院や保健施設が大きな被害を受け、50%以上が運営できない状況に追い込まれています。医薬品に加え、医療従事者も不足している状況で、戦闘によりけがをした人やデング熱、コレラの流行などにより医療ニーズは増加しています。赤十字国際委員会(ICRC)によると、1つのベッドに4人の患者が治療を待っているような状況が続いており、治療すら受けられない人々が病院の庭や自家用車などで待機する事態になっています(5月29日時点)。

12,000件以上の症例を治療

昨年10月に一度猛威をふるって以来、二度目のコレラ流行にイエメン政府は5月5日、非常事態を宣言しました。6月4日現在で死者676人、感染が疑われる患者が19の県で86,422人に上りました。ICRCが支援する12の医療施設では、約12,153件の症例を治療(5月9日-31日)。コレラは、初期段階の処置で容易に治癒することができますが、何もしないでおくと死に至ることがあります。

予防の大切さを伝える

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タイズでイエメン赤新月社ボランティアからコレラ予防と対処法について話を聞く女性たち©IFRC

また、雨やごみの回収の遅れや紛争によるインフラ破壊で不衛生な水が広まっていることで、更に感染の勢いが高まっているため、国際赤十字は、きれいな飲料水と石けんなどの衛生キット、経口補水液(ORS)を配布。併せて、感染予防、症状の見分け方、また対処方法についての知識を広める取り組みも実施しています。病院に行けない場合は脱水にならないよう水分補給をおこなったり、手洗いを徹底して周囲への感染を防ぐなど、自分たちですぐに対応することが大切です。また、感染予防や対処方法についての啓発セミナーを女性に対して行う際、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康・権利)についても時間を設け、母乳の重要性や栄養、衛生面で個人が心がけるべきことなどを伝授しています。

世界の最貧国のひとつであるイエメンでは、人道危機が深刻になり、1880万人が支援を必要としているとされています。日本赤十字社は、イエメンの人道危機に対し、この2年間で2000万円の資金支援を行っています。

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ラヘジでコレラ予防について学ぶ男性たち©IFRC

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ダマールで手洗いなどを学ぶ女性たち©IFRC

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コレラ予防と対応について学ぶサユーンの児童©IFRC

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サユーンで手洗いなどについて学ぶ子どもたち©IFRC

中東人道危機救援金を受け付けています


イエメンにおける人道危機をはじめ、中東における紛争犠牲者や病気の患者を救うため、日本赤十字社では中東人道危機救援金を集めています。皆さまの温かいご支援をお待ちしています。

振り込みに関するご連絡先

日本赤十字社 パートナーシップ推進部 海外救援金担当

TEL:03-3437-7081 FAX:03-3432-5507

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